暁 〜小説投稿サイト〜
IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第十五話『クラス代表の決定と懐かしき転校生・後編』
[4/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
全に硬直した。
「……てか、それくらいニュースで大々的に報じられてただろーが」
呆れた顔で言う修夜。それもその筈、彼と織班一夏はほぼ同時期にISを動かした事で、世界中に報道されている。
むしろ、それを知らない人間は居ないと言ってもいい程だ。
「え……、ナニ、じゃあ……二人目って……アンタだったわけ?!」
正直に驚く鈴。
鈴の反応に対し、黙りながらも思いっきり冷ややかな視線を送る修夜。
「名前、思いっきりニュースで出てた気がしたんだけどな。『一夏と同じく』」
事実、二人の名やプロフィール等は当初隠されていたが、人の口の戸は立てられぬもの。
何の因果か、二人の名前はばれてしまい、IS委員会が報道規制を行うよりも早く、芋づる方式で曝け出されてしまい、現在に至っている。
要するに、修夜は鈴の反応に対し、『知らない事のほうがおかしい』と暗に牽制しているのだ。
「ふんっ、アンタの名前なんて、誰が好き好んでいちいちチェックするのよ!」
あくまで“アンタなんて興味ない”と言いたげに、鈴は頑なな態度を崩さず、そのまま身体を修夜に向かって斜に構える。
内心で呆れつつ、修夜は鈴の動向を訝しげに睨みつけるのだった。
「……そんなことより、どうなのよ?」
「……ぁあ?」
ぶっきらぼうに、しかも唐突に話題を変えた鈴に、少し苛立ちを覚える修夜。
「……っ、あの“お人好し”は……、元気にしてるのって、き……聞いているのよぉ!?」
何故か修夜から顔を逸らし、捲し立てるように鈴は質問を続ける。
「……はぁ」
その様子に修夜は再び、そしてあからさまな感じで溜め息を吐く。
――相変わらず、それかよ。
ただでさえ相手をするのが疲れるというのに、掘り出す話題はいつも一辺倒。それが修夜にとっては、余計な疲労感となった。
「安心しろ、あのお人好しはお前が向こうに行った後も、『ぜんっぜん』変わってねぇよ」
やや呆れた口調で、質問に答える修夜。
教えたくもないが、教えなければあとがもっと面倒くさいことを、修夜は“嫌というほど”身に染みていた。
「そ、そうなんだ……」
修夜の答えを聞き、鈴は顔を背けたままその声を受け取る。
当人は隠しているつもりなのだが、表情にはどこかしら、まんざらでもなさそうな気分が見え隠れしていた。
そして何やら小声でブツブツと、何かを言いながら勝手に得心しはじめる。
「気になるなら直接会いに行けよ、この馬鹿鈴」
やぶからぼうに、修夜は鈴に向かって言葉を投げかけた。
「ばっ……馬鹿……!?」
見え見えに癪を言った修夜に、脊髄反射で怒りを覚える鈴。
「てぇか、なんでそもそもにお前が学園(ここ)にいる。国に帰ってから連絡の“れ”の字もよこしてなかったクセしてよ」
何か怒鳴り散らしてやろうと口を開いた鈴だが、修夜の言葉に思わ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ