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ゲルググSEED DESTINY
第九十三話 最後の参戦者
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手足が撃ち抜かれてしまった事で、まともな着艦をすることが出来ず、アンカーによって引っ張ってもらいながら着艦する。

「両手両足やバックパックが破壊されても肩にスラスターがついてるんだから移動自体は問題ないんだよね……この機体はもう使い物にならないだろうけど」

艦に収納され、降りたクラウは、何故手足と後ろのスラスターを破壊されていながら移動できたのかを、破壊されたリゲルグの様子を眺めながら独り言のように呟く。そして、そのままその隣にメサイアから移動させ用意しておいた機体を見て彼はこう言った。

「ZGMF‐14?(AA)とでも名付けるべきかな……この機体には」

見た目は初期生産されていたS型やA型のゲルググのようにしか見えない。実際、持っている武装に関してもビームライフルとナギナタ、シールド、予備のサーベルとマシンガンの五つだけだ。だが、この機体は内部機構は初期型のゲルググとは根本から違うものだ。そして、それを知っているのは開発の許可を出した議長と直接開発に携わった少人数の者しか知らない。

「まあ、名前はどうでもいいや……出撃準備はどうなってるの?」

「はい、いつでも出撃は可能です。しかし、他の武装やバックパックは本当に必要ないので?」

数少ない整備士に尋ねられる疑問。確かに、装備の数は五つ。しかも内二つは予備で一つはシールドだ。B型やC型であればその場ですぐに取りつけることも可能であるし、そうでなくてもビームマシンガンやバズーカといった他の武装を持つ位の事は出来るだろう。

「良いよ別に、持つ武器増やして選択肢を多くしても使わないものは使わないだろうし――――選択肢の多さがそのパイロットを救う事もあれば、選択肢の多さが判断ミスを呼び込むこともある。俺はたくさんの武器を使いこなせるほど器用じゃないんだよ。なら態々機体に無駄を増やして重くする必要性はないだろう」

そう言って武装の増加を却下する。バックパックに関してはまた別の理由もある為か、整備士もそこまで追及せず、そのまま彼らは機体の出撃の準備の為に最終調整を施す。いつでも発進可能と言っても何度でもチェックは怠らないのがいい仕事をする整備士の癖のようなものであり、それを同じ一技術者として理解しているクラウもパイロットとして、そして技術者として自分でもチェックを行う。

「よし、問題はないな。発進させる、下がってくれ」

そうして最後の確認も終え、ようやく出撃しようとするクラウ。

「現状は確認できる限り、どうやら艦隊戦を中心に押されてるようだね――――まあ、戦略規模で見ればメサイアがある分、こちらの有利に変わりはないか……」

ノーマルスーツのヘルメットを被り直し、コックピットに乗り込む。それとほぼ同時に周りにあった空気が抜けていき、ハッチが解放さ
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