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ゲルググSEED DESTINY
第九十三話 最後の参戦者
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こうも手こずる結果になるとはな。やはり他勢力も侮れんな」

アークエンジェルを中心としたオーブ軍や連合の残党部隊が介入していることで戦局は目に見えて圧倒するという事にはならなかったのだ。数自体は全軍を集計したところでメサイアの戦力を超えることはないだろう。最も多いミネルバ側のザフトも含め、それらを合計した戦力は多くてもメサイアにいる議長派と同じ程度しかないと予想される。
しかも、別に彼らは協力関係にあるわけではない。連合とザフトの部隊が相容れないのは当然の事であろうし、アークエンジェルの戦力も今回の大戦で嫌われ者の立場となってしまったが故に積極的に協力関係を結ぶことが出来ない。

「私だ、そちらの戦況はどうなっている――――そうか、なら戦線をいったん下げることも考慮にすべきだな。時間はこちらに味方している。なに、長引けば長引くほど彼らは自らの首を絞めることになるさ。下手にこちらから動きに行く必要などどこにもない」

旗艦クラスの艦が通信の中継地点となる事で司令部との連絡を議長は行う。そう難しい指令を出すつもりもなく、細かな命令内容に関して彼は司令部に委任していた。とはいえ、司令部としても不安はあるのだろう。その為、司令部は議長に意見を上申していた。無論、議長は別段異常な作戦でもない為あっさりとそれを受け入れる。
戦線を動かすのは戦略の基本だ。ましてや宇宙での三次元戦闘ともなれば拠点であるメサイアを切り捨てるとでも言わない限りいくらでも戦線は帰るべきだろう。勿論、それで見方が崩れるようなことが無いという前提が必要になるが。

「フッ、だが意外に分からんものだな。戦局は未だこちらに有利な筈だが、どうもチェックメイトに至るには足りないものがあるらしい。ならばそれを手掛けるために相手の象徴となるものを落とすとしよう」

そう言って議長は本格的に戦場に参戦する様に行動を移す。今回の戦場で、議長は戦場にいたことに変わりはないが、どれも主戦場となる様な所ではない。
ノイエ・ジールUでストライクフリーダムと戦った際には敵艦や他のMSは先行し、それ以外の敵とは戦っていなかった。ナイチンゲールに搭乗し、戦場に出た後も主戦場より後方側でしか戦っていない。

「そろそろこの機体にも慣れた。敵の位置も把握している」

周囲の味方部隊にも連携を密にするよう言い渡し、敵を落としにかかる。

「さあ、終幕の時だ。私を落とせるというのであれば落としてみせるがいい」

そう言って遂に彼は主戦場となる舞台へと現れた。







クラウ・ハーケンは破壊されたリゲルグで逃れた戦域からラー・カイラムとは違う母艦に帰還していた(尤も、ラー・カイラムはミネルバ側の戦力なので当然と言えば当然だが)。クラウのリゲルグはストライクフリーダムによって
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