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新 バトルロワイアル 番外編 雁夜おじさんの受難
少年の暖かな光は道を誤った老人の心に愛を灯した
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いてもお金が転がり込んで来る程で
あった


最も事実上の当主である臓硯はお金等に
興味がなかったし二人の子供鶴野と雁夜は
未だ幼かったのでその殆どを孤児院に
寄付していた


尚この際宝石魔術を生業とする為に常に
財布の懐がピンチな現遠坂家当主が要らない
なら寄越せと怒鳴り混んできたのを臓硯が
哀れみの眼で見て鼻で笑って追い返したのは
近所では有名だったりする


その時の近所の主婦の会話をお見せしよう


   「ねぇねぇ見てよ 遠坂さんったら
又間桐さん家に押し掛けてるわよ  
本当にっ あんないたいけなお爺さんに
暴力を振るう何て恥って物がないのかしら
  優雅な貴族何て振舞ってるけど今時
流行らないわよねぇ  抑此処は日本よ
あんな真っ赤っ赤の服を着た貴族何て
浮いてるわよねぇ  それじゃああれかしらね
時臣君も将来ああなるのかしら  ちょっ
それって不味いんじゃないだってそうなると
当然相手はあの可愛らしい雁夜きゅんよね!?
  でもそれならお爺ちゃんと鶴野君が
守ってくれるんじゃないかしら  でもあの
しつこい似非貴族の遠坂さんよそんな簡単に
諦めてくれるかしら  はぁ・・心配よね
  ふぅ・・心配だわ」


この会話が元で主婦達の間では雁夜きゅんを
守ろう同盟が結成したとかしないとか


時は雁夜が未だ十歳になったばかりの頃
彼は母親の血が色濃く出たのか正史よりも
可愛らしく育ちその愛らしさは女の子と
見間違う程であった


そんな彼は物心着いた頃から父親(臓硯)と
兄にベッタリで何をするにもトコトコと
二人の後を付いて回っていた


可愛らしいつぶらな瞳で甘えられると
悪い気はしない物で鶴野は女の子の様な
男の子と言う意味で男の娘と命名し雁夜を
溺愛していた


一方の臓硯はと言うとその能面の様な表情
からは何を考えているのか窺い知る事は
出来ないが 邪険にした事がない事から
悪い気はしていないのかもしれない


そんな穏やかな生活が続いたある日の事
臓硯は間桐家の魔術書が納められた書斎で
これからの事考えていた


臓硯「ふぅむ雁夜ももう十歳か間桐の血筋を
絶さぬ為にもそろそろ始めねばならんな
・・余り遅くなり過ぎると身体に馴染まん
からのぅ」


雁夜に眠る魔術回路と素質は凄まじい物がある
あれは奴が五歳の頃じゃったか突然高熱を出し
三日三晩生死の境をさ迷った


儂としても兄の鶴野の貧弱な魔術回路には
微塵も期待はしておらなんだから此処で
雁夜を死なす訳にはいかんかった


儂は有りとあらゆる人脈と手を尽くして
雁夜を看病した鶴野も学校を休んで迄
雁夜に付きっ切
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