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新 バトルロワイアル 番外編 雁夜おじさんの受難
少年の暖かな光は道を誤った老人の心に愛を灯した
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しかし聖杯も又不完全だった事が幸いした


英霊達は現界していく為の魔力が無くなり
消滅していった


何とか生き延びた儂等二人は聖杯システムの
更なる改善を始めた


儂は絶対に諦める訳にはいかなかったのじゃ


雁夜「どうして?・・んと・・そのごんげぇに
行きたかったから?」


臓硯「儂はそんな事に興味は無かった
儂は只ユーリに人間の幸せを与えてあげ
たかった太陽の下で眩しく生きている
広い世界を見せてあげたかった」


ユーリ達ホムンクルスは産まれながらにして
身体中に膨大な魔術回路を埋め込まれた
代償として十年も生きられない身体じゃった


そうユーリは人間でありながらも生きた一つの
魔術回路なのじゃよ


そして一回目聖杯降臨の儀式の失敗と
その後の行き詰まりが彼女にある決断を
させてしまった


それは彼女自身が大聖杯と一体化する事により
システムを完全な物へとする事じゃった


ユーリは自分の命が長くない事を知って
おったし儂の願いが世界の悪の根絶じゃと
言う事も知っておった


それがユーリの意志を不変な物へと変えて
しまったのじゃろう


そして儂が気がついた時にはもう遅かった
ユーリは既に大聖杯と一体化してしまっていた


彼女は儂に夢を叶えてくれと言った 
世界から悪をなくすと言う儂の願いを
絶対に諦めないでくれと じゃが違うんじゃよ
儂が総ての悪を根絶しようと思ったのは
ユーリに平和な世界で生きて欲しかった
からじゃ


なのに彼女がいない世界に生きても何の
意味もない それでも儂は彼女に約束
したんじゃ 何時か自分の夢を叶えて
君を迎えに行くとそう約束したんじゃ


その為には何としても死ぬ訳にはいかない
儂はその為に不老不死の術を欲した


それが己の身体を蟲に変える事じゃった
じゃが何時のまにか目的と手段が入れ替わって
しまった


そして償いきれぬ程の罪を重ね続けた


己の身体を維持する為に己の子供達を
容赦なく蟲への生け贄にした その中にはのぅ
雁夜やお前の本当の両親も含まれておるんじゃ


そうやって儂は何百年もの長い時を生き続けて
きたんじゃ


そして何れはお前や鶴野も同様の道を
辿ったじゃろう


臓硯「これで儂のはお仕舞いじゃ・・
わかったじゃろう雁夜や儂はお前が言う様な
優しい人間ではないんじゃよ」


雁夜「うん良くわかったよ やっぱり
お爺ちゃんは僕の大好きなお爺ちゃんだって
事がわかったよ」


臓硯「雁夜・・儂を責めんのか?」


雁夜「お爺ちゃんはさ・・ぇと・・うぅんと

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