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新 バトルロワイアル 番外編 雁夜おじさんの受難
少年の暖かな光は道を誤った老人の心に愛を灯した
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臓硯「うぅおおぁああああああああああ!!
ユーリィイイイイイイイ!! おぉおぁあああああああああああああああああああああああああ!!」


儂は恥も外聞もなく雁夜の胸の中で泣き続けた
総ての涙を出し尽くさんばかりに何時までも
泣き続けた 何時までも何時までも泣き続けた


儂を抱き締める雁夜の暖かさが心地良かった


泣き続けながら儂はまるで懺悔する様に
己の罪を語り始めた


それは今から二百年前の事 時計塔で
互いに切磋琢磨しながら魔術の腕を磨いていた
儂とユーリに永人がある話を持ちかけてきた


魔術師の悲願である根源へと到達する可能性が
見つかったと それは人間よりも遥かに
高純度の英霊の魂を使う事



その話に興味を持った儂等は永人の提案に
乗った


その為に必要な物が三つ 一つは魔術とは
縁遠くそのような大規模な儀式を隠蔽
出来る場所 これは永人が土地の管理を
している冬木市がその場所に適していた


霊脈が幾つも存在していたのも選ばれた
要因だった


一つは召喚された英霊が己の欲の為に
万が一にも裏切らない様に英霊を従わせる
為の術式 これは己の起源故に人間の
身体の力の流れを自在にコントロールする
術に長けていた儂が引き受けた


最後の一つはそれだけの膨大な魔力を
溜めておく為の器言うなれば聖杯である
しかもこれは二つ必要で英霊の召喚から
マスターの選抜まで聖杯戦争の総てを
取り仕切る大聖杯と一時的に魔力を蓄えておく
為の小聖杯が必要となる


これにはアインツベルンのホムンクルスであり
錬金術にも長けたユーリが選ばれた


それから三年後漸く令咒システムの目処が
立ったものの聖杯のシステムは不完全で
根源へと到達する為に必要な七人のマスターは
揃わなかったが儂等は聖杯降臨の儀式を行った


雁夜「完成する迄待つ事は出来なかったの?」


臓硯「出来なかった 「どうして?」
 それは大聖杯が収められている柳洞寺に集う
霊脈も関係してるいからじゃ」


霊脈から効率的にマナを吸い上げそれを
英霊召喚に必要な魔力へと変化していく
その周期が凡そ六十年なのじゃ つまり
聖杯降臨の儀式は一代で一度しか出来ない


従って後世に結果を残す為にもそのチャンスを
逃す訳にはいかなかったのじゃ


雁夜「それで・・どうなったの?」


臓硯「儀式は大失敗じゃった 召喚された
英霊は此方に従う事なく問答無用で襲い
かかって来た」


儂等は強制力は低いものの何とか効果の在る
令咒を使い時間を稼いだが奮闘虚しく
先ず最初に永人が殺され儂等の命も風前の
灯火じゃっ
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