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SAO編−白百合の刃−
SAO12-もう一人の副団長
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で優しいけど、拒んだりするドウセツが普通に素直に応じていることになると……これは簡単に話がつくような内容じゃないわね。
 それもアスナから来ると……予測で決定づけるのが恐いので、ここらへんで考えるのはやめよう。どうせ逃げることはできない。
 私も装備フィギュアでいつも白ずくめの服装を着用した。

「で、ドウセツさん。場所はどこ?」
「五十五層、グランザムよ」
「あー……やっぱりそうなのね」

 実は想定外だったなんていう安い期待っていうのは、悪い予感では頼りにならないらしいね。



 グランザムは街を形作る無数の巨大な尖搭、それら全て黒光りする鋼鉄で作られているから別名『鉄の都』と言われている。そのイメージからにして、街路樹の類はまったく存在せず、鍛冶や彫金が盛んと言うこともあってプレイヤーは多いようだ。
 そんなグランザムに私達は、集合場所のゲート広場を横切った人が少ない店の前で兄達が来るまで待機していた。

「ねぇ……五十五層から本部引っ越したと言うことは」
「ない」
「ですよねー」

 引っ越していたら、五十五層に来るわけないか。
 昔、三十九層の田舎町から五十五層へ引っ越したギルドが話題になったことを少なからず覚えていた。
 そう、五十五層にはアスナが所属している最強ギルド、血聖騎士団のギルド本部が置いてあるのだ。
 プレイヤーが増えたのが考えられる理由だから、増えすぎてもっと広い土地がる街へ引っ越さないかなー……って、小さな希望を抱いていた。でも、よく考えたら例え引っ越したとしても、そこのギルドに用があるのなら、どこの層に引っ越しても変わりはないのね。
 待つこと数分、遠くから駆けつけて来るアスナと、後ろからマイペースに歩いてくる兄が視界に捉えた。

「ごめんね、ちょっと遅れちゃった」
「別にいいわよ、アスナには何も期待していないもの」
「なによそれ!」
「で、そんなことより、なんで私達を呼んだ?」
「そんなことって……それが、大変なことになっちゃったの」

 兄がようやく追いついたところで、私達は用がある場所に向かいながらアスナの話を聞いた。
 なんでも、アスナは昨日、本部に帰ってあったことを全部団長に報告してギルド活動をお休みしたいと申し出した。だけど、その団長は一時脱退を認めるには兄こと、キリトとデュエルしなければならなくなり現在に至る。

「認めるには兄とデュエルって……アスナの団長って、そんな人だっけ?」
「ううん、団長は普段ギルド活動どころか、フロア攻略の作成とかもわたし達に任して全然命令とかしないの」

 アスナを含めた血盟騎士団の団長を務める名はヒースクリフ。
 直接話したことないが、最強の男、生きる伝説、聖騎士などなど、様々な二つ名を与えられ、この世界
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