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SAO編−白百合の刃−
SAO11-涙を繋ぐ絆
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 右手を差し伸べて、ギュッと握られシリカを立たせた後、お互いに笑い合った。



「キリカさん……行っちゃうんですか……?」

 無事に三十五層の風見鶏亭に到着し、後はピナを蘇生するだけなんだけど……シリカは嬉しそうではなかった。
 その原因が、私との別れなんだろう。
 もう、私が下層に居続ける理由がなくなったから、今戦うべきところに戻るのが私としての役目でもある。

「そうね。私、これでも攻略組のソロプレイヤーだから、そろそろ前線に戻って攻略しないといけないからね」

 一人攻略に対してうるさい人がいるんだよね。肩を抜けって言っているけど、相手は真面目だからな……なにか機会があればいいんだけど。戻る理由のも彼女にとやかく言われたくないのもあるから、結局は下層に留まるわけにはいかない。

「……そう、ですよね……」

 …………。
 ……なんだろう。私も連れてってくださいみたいな眼差しをしてくるのは……。正直、中層プレイヤーがいきなり前線に出て、層を攻略するのは無謀な話、シリカなど一瞬で、最前線にいるモンスターに殺されてしまう。そんな危ないところに、シリカを連れていくわけにはいかない。例え相手が自分の意思を貫いても、シリカではレベルが足りないから連れていけない。
 戦うべき場所が違うからと言って、もう二度と交わることはないだろうと思っているのかな?

「シリカ、まさかこれで一生お別れだと思っているの?」
「えっ?」

 こう言うことを盲点と言うのか? ポカンと口を開いている。

「暇な日であれば遊びに行くよ。その時はメールでも送れば会いに行く。無理に私に追いつこうと頑張らなくても、さようならはないんだよ」
「ほ、本当ですか?」
「うん。それに、レベルなんて数字に過ぎない。この世界での数字の強さは大事なのは確かだけど、もっと大事な物がある。それさえ捨てなければ、会えるから。私達、友達でしょ? 私だって、たまにはシリカと会って、話したり食事したりしたいわ」

 そう言うとシリカの表情は笑顔に変わった。心からの笑みに私も微笑んだ。

「と言うか、こんな私でも友達でいいかな?」
「は、はい! あたしとキリカさんは友達です」

 シリカは私を『白の死神』のことは知っているのか知らないかはわからないけど。今はシリカと友達になれて嬉しい。今は、それだけでいいや。
 それに自惚れることにした。例え過去の私を知ったとしても、シリカは変わらず友達でいれくれるんだと。
 例え失望されたら、その時はその時。私は同然されるような行動を犯したんだから。
 とかなんか、思ってみるんだけど、本当はまだ口に出すのが恐いだけだから言えないことでも、あるんだけどね。

「じゃあ、『プネウマの花』の花の中に溜ま
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