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SR004〜ジ・アドバンス〜
prologue
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アイテム《ブレイク・カノン》と、神器級アイテム《絶対撃覇(アブソーヴストライク)》を融合させた、超高性能《機動銃》だ。現在世界に存在する神器級アイテムの中でも最高級品に数えられるアイテムで、トップクラスの冒険者たちがこぞって欲しがっているが、アキハルはこれを手放す気はない。

「(なんてったって、父さんと相棒の魂が込められてんだからなっ)」
『アキハル、チャージ終ったわ!撃てる!』
「よっしゃぁ!」

 その相棒からの通信を受けて、アキハルは《ストライク・カノン》の隠された能力の一つを開放する。銃身に紫色の光線が走る。光は銃口に集約していき、やがてキィィィィ、というジェット機めいた音が鳴り出す。

『発射準備完了ッ!発射まで残り3秒!1、0!!』
「――――《天堕とし(スカイ・ドロップ)》!!」

 ゴォウッ!!と、空気を引き裂いてレーザーが飛ぶ。《機動銃》最高峰の攻撃力を誇る《機動レーザー銃》は、その威力と引き換えに、大きさにかかわらず異様に重い。しかし、この《ストライク・カノン》は、レーザー攻撃を『一定時間のチャージを必要とする《必殺技》』に限定したことによって、軽量化に成功している。

 極太のレーザーが大気を引き裂き、機械クリーチャーに迫る。じゅぁ、という溶解音と共に、《廃棄兵器05型》の中央重心がごっそりと消滅した。左右の側面だけが残った廃棄兵器は、淡い破砕サウンド共に無数のポリゴン片へと姿を変えて、消えた。

 途端に、バトルリザルトが視界いっぱいに表示される。普段は《聖命の記録結晶》を使うか、神聖石版のある場所でしか見ることのできない《詳細ステータス・データ》が、事細かにアキハルの前に現れる。【EXP】と書かれた部分が19865から20000に変更され、同時に【Lv】表記が【27】から【28】に変わった。

「よしっ!」

 アキハルは手をグッと握りしめる。レベルアップだ。

 細かい表示が消滅すると同時に、視界が先ほどまでの機械遺跡から、のっぺりとした白い空間に瞬時に移り変わる。真っ白な壁には、時々青い光のラインが通っていく。

 《訓練室(シミュレーションルーム)》と呼ばれるそこは、この世界のダンジョン戦闘を仮想体験させ、戦闘訓練を行うための場所だ。アキハルはレベル的にはまだ最初歩ダンジョンどころか、この街付近のフィールドですら戦闘可能かどうか怪しい。そのため、この《訓練室》でレベル上げと戦闘経験を積んでいるわけだ。

「やったわね、アキハル」

 背中がばしん、と叩かれる。振り向くと、そこには一人の少女が立っていた。長く艶やかな黒髪を腰まで下ろし、真っ白い制服に身を包んでいる。短めのスカートから延びた足は、黒いハイソックスに覆われている。まつ毛の長い目に、オレンジ色を帯びた瞳。唇
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