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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十三話
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がな』
『それでもここまで時間を稼いでくれただけで十分だ。こちらの目的はほぼ達したも同然だからな』
『そうか、なら今度は全員が撤退できるまでここで粘る必要がある、ということだな』

 一方、直人は回転切りで周囲を吹き飛ばし、体勢を整えると、ゆっくりと剣を上段に構えた。

「大技その二、行くでワレェ!」
「What you use?」
「"Destruction Wave"Stand by!」
「Yes sir.Stand by"Destruction Wave"!」
「Let's destroy and kill them all!」

 すると、直人の構えた剣に炎が纏わり始めた。クロノはそれを見て舌を打つが、シグナムが苦笑しながらクロノに答える。直人のサポートに入るため加速する二人を追撃せんと追う男を、ザフィーラが右ストレート一撃で沈黙させた。シグナムは、右足を前に出して正眼に構え、静かに唱える。

「紫電……一閃!」

 剣に炎が纏われると同時になぎ払い、直人の元へと向かう道を作った。しかしその時には直人もチャージが完了していたようで、剣を振り下ろす瞬間だった。

「舞い踊れ、死の荒波よ!全てを攫う嵐となれ!デストラクション・ウェェェェエエエエエエエブッ!」

 叩きつけた剣の先から、約前方120度に渡って広がる炎の荒波と砂嵐。それは多くの敵を飲み込み、火炙りを加え炭と為す。逃げ惑う者に砂を浴びせ、埋もれさせて逃げ場を潰す。

「な……んだ、これは……?」
「これは一体……僕も初めて見たぞ……?」

 クロノとシグナムが呆気にとられていると、その横から魔力弾が迫る。それをザフィーラが左脚で弾くと、シグナムは突然伸びてきたそれに驚きつつも礼を述べた。

「驚くのはわかるが、ここはまだ死地。気を抜くな」
「そうだな。よし、山口殿を回収して、一旦戻ろう」

 さっきの魔法の影響か、うずくまる直人をザフィーラが右肩にかつぎ、シグナムとクロノが護衛をしつつ退却していく。しかし、その横を一人の魔導士がものすごいスピードで駆け抜けていった。そして、その魔導士を追ってクロノが飛び出していく。その魔導士が向かう先は竜二だった。

「後ろ見ろ竜二!来てるぞ!」
「なんやおガハァッ!?」

 すると、ヴィータが叫びながら突撃してくる。それに気づいて反転すると、竜二の心臓をその魔導士が握る魔法剣が貫いていた。

「い、つの、間に……」
「八神竜二、討ち取ったりィィィイイイイイイイ!」
「竜二ィィィィィイイイイイイイイイイイイ!?」

 そのまま剣を抜かれると、貫かれた胸と背中から血を吹き出しながら倒れこんだ。



 そこから離れた数十キロ以上離れた位置では、二人の男が死への輪舞を舞ってい
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