第十三話 聖剣ですか過去話ですか
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体を概念で切断するスペルだが、自分と相手の間に引けば、絶対的な防壁となる攻防両立スペルだ。これで大量の蝶の大半を防ぐ。量も桁違いに増えている!
突然だが、俺は幽々子の強化に似た強化がある漫画を思い出した。自分の中に他者を特殊な方法で取り込んで、その経験と能力を一時的に習得する。
『ワンピース』のナイトメアルフィだ。
恐らくだが、影の変わりに死霊を使って強化しているのだろう。数は圧倒的に少ないが、それでこの力って。
『蝶符「鳳蝶紋の死槍」』
今や幽々子の代名詞といってもいいスペル。やっぱり後ろに展開される扇子の模様が綺麗だな。
『境符「千二十四重結界」』
これぐらい張らないと、今の幽々子のスペルは防げない。だけど正直、これより強いスペルを使われると防げる気がしない。
『再迷「幻想の黄泉還り」』
足元から沸くように溢れ出る無数の霊弾。本来なら、「再迷「幻想郷の黄泉還り」』なのだが、幻想郷がないから、こうなったんだろうな。
圧倒的な物量。幽々子は元々磨耗射撃が得意だったからなぁ。無理だな。普通の俺じゃ受けきれない。
だから、リミッターを外そう。
『反則「有限と無限の境界」』
俺の妖力を無限に。と言っても、単純にこれはゲームで言えばMPが無限になるだけだ。暫くの間いくら弾幕や結界を張っても消耗しなくなくなるだけだ。考えてみてくれ。無限の力を放出したら、世界はどうなる?答えは、無限に破壊を繰り返す。限りなく、終わりのない破壊を繰り返すだけだ。タンクと蛇口に例えると、タンクの中の水は常に満杯だが、捻れる蛇口には限りがある。一度に出せる限度は決まっているのだ。
『境界「幻想的な那由多結界」』
那由多結界の上位スペル。張る枚数は同じ那由多だが、一枚一枚に境界線の役割を持たせた、過去最高の結界スペル。無数の霊弾を受け止める。流石にここまでスペルのレベルを上げれば、比較的楽に止められる。
しかし、俺は見落としていた。
霊弾を目眩ましに、力を溜めるように回転している幽々子を。
『桜符「センスオブチェリーブロッサム」』
桜吹雪が、押し寄せる。数の暴力、物量作戦、質より量。そんな言葉が思い浮かぶ。文字どおり、数えるのもバカらしい量が俺に迫る。だけど、それでも俺は受け止める。
ドオォォォォォォォォンッ!
結界を伝って衝撃が腕に響く。それでも、俺は防ぎきった。俺の結界も、元は物量だ。
幽々子は、力を出し尽くしたのか、横たわっている。幽々子の体から、どんどんと死霊が抜け出ていく。スペルが切れたみたいだ。よかった。そのまま幽々子の中に留まって体操られて二回戦突入なんてのは嫌だぞ。
すぐに幽々子を介抱する。
「んっ・・・」
ブハッ。危うく鼻から
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