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こんな私(俺)の物語
第十三話 聖剣ですか過去話ですか
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ドラゴンだよ!

「なんでそんなに喧嘩してたんだよ?」

『さて、何が面白くなかっただろうな。そいつらもきっと、最初の喧嘩の理由なんて思い出せないだろう。それで怒り心頭の三大勢力は初めて手を取り合った。「この二匹のドラゴンを先に始末しないと戦争どころじゃない!協力して倒そう!」ってな。喧嘩の邪魔をされた二匹はそれはそれは怒った。「我らの邪魔をするな!」、「神ごときが、魔王ごときが、ドラゴンの決闘に介入するな!」って、バカ丸出しの逆ギレだ。神と魔王、堕天使の親玉に食って掛かった。ーーまあ、それがいけなかったんだろうな』

「・・・その二匹の片方ってお前だよな?」

『気にするな。結局、二匹のドラゴンは幾重にも切り刻まれ、その魂を神器(セイクリッドギア)として人間の身に封印された。神器に魂を封じられた二匹は人間を媒介にして、お互いに何度も出合い、何度も戦いをするようになってしまったんだよ。毎回、どちらかが勝ち、どちらかが死んだ。たまに出会う前に片方が死んでしまい、戦わないこともあったが、大体は戦っていた。媒介である人間が死ねば、神器であるドラゴンたちも機能を一時的に停止する。次にドラゴンの力を宿せる人間が生まれてくるまでこの世に魂を漂わせるのさ。それを長い年月の間、延々と繰り返してきた』

「それがお前、『赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)』と『白い龍(バニシング・ドラゴン)』か」

『ああ、そうだ。今回、俺の宿主はお前さんだった。しかも悪魔になるとはな。これは長い年月で初めてのことだってだから、楽しみにしているんだよ。今回はどうなるかがな』

おいおい、勝手に俺に宿っておいて、俺の人生を楽しむなよ。だが!この兵藤一誠には夢がある!

「よく聞け、ドライグ!この兵藤一誠には夢がある!俺は上級悪魔に昇格して、ハーレム王になりたい!女の子をたくさん眷属下僕悪魔にして、俺だけの美女軍団を作るのが夢だ!」

『ハハハ!そんな夢を持った宿主も初めてだ。大概の宿主は俺達の力に溺れ驕るか、恐れおののくか、どちらにしてもまともな人生を送ったものはいなかった』

「え?俺って異常か?変?」

『変ではあるが、異常ではないさ。どちらにしても、お前はドラゴンに憑かれた者。ドラゴンってのは、どの時代、どの国でも力の象徴だった。ほら、形は違えど、いろんな国にドラゴンの絵や彫刻があるだろう?人間は様々な時代で憧れを持ち、敬意を払い、恐れたんだよ。ドラゴンは知らず知らずのうちに周囲の者を魅了する。もしくは、ドラゴンの元に力が集まる。お前さんの元に憧れるもの、挑戦するものが現れたとしたら、それはドラゴンの力だろう』

「・・・なんだか、傍迷惑な力だな。俺、いろいろな奴に狙われるかも知れないの?」

『力に引き寄せられた強者と相対する、それが龍帝を
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