暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第36話 ティアの受難?大変ですね
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正直な感想を、口にしました。

「ヴァリエール公爵のおかげです」

「公爵?」

「はい。公爵が優秀な補佐官を派遣してくださったのです。その人の話では、書類の山が出来た最大の原因は『領地規模に合った運営体制が出来ていない事』らしいです。今までのドリュアス家の体制は、小・中規模な領地の運営に向くフットワークの軽い体制だったそうです。その分運営者に負担が来るので、大規模な領地運営には向かないと仰っていました。そこで、現在の領地規模に合った体制作りを、指導してもらったのです」

「結果、上手く行ったと言う事ですね。しかし、良くこの短時間で適用できましたね」

「はい。その方も驚いていました。大規模な『組織の再編成』と『領地運営方法の変更』に、上手く乗せて同時に処理出来たからだそうです」

「それは良かった。そして、書類仕事が一段落したと言う事は母上の機嫌も……」

「はい。あれほど機嫌が良いシルフィア様は、なかなかお目にかかれません」

 私は心の中で、ガッツポーズをします。ようやく我が人生に、ツキが回って来ました。これが喜ばずにいられようか? いや、いられん!!(反語)

 ……おっと、テンションが上がり過ぎて思考が変な事になってしまいました。明るい未来が見えて来たので、私も多少余裕が出て来ました。取りあえず状況を、整理……。と、その前に。

「オーギュスト。顔色があまり良くない様ですが、休養はちゃんと取っていますか?」

「いえ、書類の山が片付いたばかりですから。それに、本来の職務(執事)を蔑にする訳には行きません。と言っても、旦那様より明後日から特別休暇を頂ける事になっています」

 そしてオーギュストは、笑顔で「なので問題ありません」と続けました。

「解りました。しかし、今オーギュストに倒れられては困ります。決して無理はせず、体調管理には気を配っておいてください」

「はい」

 オーギュストは素直に返事をしましたが、何故か口元が笑っています。怪訝に思いオーギュストを注視すると、聞く前に答えが返ってきました。

「旦那様にも、全く同じお言葉を頂きましたので……」

「そうですか」

「お言葉の通り、今日は早めに休ませて頂く事にします」

「そうしてください。……父上達は居間ですか?」

 オーギュストが頷くのを確認すると、軽く礼を言い居間の方へ足を向けました。



 居間に到着すると、覚悟を決めそのまま入室します。

「ただいま戻りました」

 居間に居た父上と母上に向かって、帰宅の挨拶をします。

「良く帰ったギルバート」

 父上は笑顔で答えてくれました。

「お帰りなさい。ギルバートちゃん」

 母上も上機嫌です。良かった。オシオキと言
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