第7話 「協力と襲撃」
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俺は話し合いの結果、安全面を考えて事件が終わるまでアースラに保護されることになった。
高町達は予想していたとおり、管理局に協力を申し出たようだ。何かしらの戦力になると判断されたようで、彼女達はジュエルシードの回収を手伝うことになった。
高町はジュエルシードを回収する中で、ユーノ・スクライアから魔法についてのレクチャーを受けて日々成長している。この前まで魔法を知らなかった普通の少女が、リンディさんに優秀だと認められていることから破格の成長速度と言っていいだろう。
順調に管理局側はジュエルシードを回収しているが、テスタロッサ達も管理局の手を掻い潜ってジュエルシードを回収し続けている。分かっていたことだが、あちらもかなり優秀なようだ。
現在はアースラに移ってから10日目を迎えている。高町も俺と同様にアースラに移っていることに加えて、彼女達とは同年代ということもあって一緒にいることが多い。
俺から顔を合わせようとしているわけではない。部屋に篭っていても高町達の方からこちらに来てしまうからだ。
正直な話、戸惑われたままというのも対応に困ってしまうが、変に親しくされるのも困る。まあ現状でする話はジュエルシードのことやテスタロッサのこと、魔法のことくらいでプライベートに関することはない。
テスタロッサに対する態度から踏み込んできそうなタイプだと思っていたが、俺が思っていたよりも高町は踏み込んではこないようだ。単純に俺のことよりも、テスタロッサの方が気になっているだけかもしれないが。
「私達が手に入れたジュエルシードの数は4つ。そして、フェイトちゃん達が手に入れた数は推定3つ」
「両者を合わせて半分は集まったわけだけど……残りはどこにあるんだろう?」
海鳴市内は管理局側とテスタロッサ側でほぼ調べ尽くしていると言える。ジュエルシードの発見場所が海鳴市から見つかっていることから、海鳴市以外にあるとは考えづらい。にも関わらず、残りが見つかっていないのだ。ユーノの疑問は最もだろう。
――いや待てよ。これまでのジュエルシードを回収した場所は全て街だ。海鳴市は海にも隣接している。街にないのなら海に沈んでるんじゃないのか……。
「……ん?」
ふと視線を感じたので思考を中断して顔を向けると、高町とユーノがこちらを見ていた。
俺はふたりの会話は聞いていたが、会話に参加していたわけではない。彼女達はなぜ会話をやめて俺のほうを見ているのだろう。
「何?」
「いや、その……」
「ショ、ショウは何を考えてるのかなって思って……」
こちらから切り出すと、ふたりは苦笑いを浮かべた。おそらく俺との距離感を取りかねているのだろう。
「別に無理して名前で呼ぶ必要はない。名前なんか呼ばなくても視線で分かるし、二人称を使え
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