暁 〜小説投稿サイト〜
少年少女の戦極時代
第57話 vsシグルド! 命がけの大逃亡
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
『戒斗! 咲ちゃんっ』

 ローズアタッカーは鎧武の前に着地した。着地の衝撃に月花はついバロンにしがみついたが、すぐ立て直した。

『ごめんね、紘汰くん。勝手なことしちゃって』
『いいんだよ。よかった、二人とも無事で』
『フン』

 鎧武もまたロックビークル、サクラハリケーンを展開してそれに跨り、エンジンを噴かした。

『ハッ、面白いじゃねえか』

 シグルドがソニックアローを立て続けに二矢放った。これには月花が、DFボムを2個投げて、爆発により矢を相殺した上で、煙幕を作り出した。
 鎧武に顧みられ、月花は、しかと肯いた。

『ここからは俺たちのステージだ!!』

 鎧武とバロンは同時にロックビークルを走らせた。

 2台のロックビークルでシグルドを囲むように走ることで、鎧武とバロンはシグルドの矢を躱す。それでも矢がどちらかに当たりそうになれば、月花はDFボムを投げてソニックアローを相殺した。

『なめるなよ。俺たちはいつだって本気だった』
『あたしたちを観察してただけのあんたたちとちがって、本気で全てに向き合ってきたの!』
『全てあんたの嘘に踊らされながら身につけた力だ、思い知れ!』

 バロンが、鎧武が、ロックビークルにツイストをかける。月花は振り落とされないようバロンの腰にしがみついた。

 鎧武とバロンの一糸乱れぬWツイストランで、シグルドは派手にダメージを食らい地面に倒れた。

 シグルドは忌々しげに(顔は視えないが月花はそう感じた)大弓にエネルギーアローを番える。

『紘汰くん、必殺技っぽいの来る!』
『ここは退くぞっ』
『分かった!』

 ロックビークルが急発進する衝撃に耐え、月花は後ろを顧みた。シグルドは確かに矢を放ったはずなのに、何故か月花たちをソニックアローが襲うことはなかった。


 だが代わりに、森をひた走る月花たちを、飛行型ビークルに乗った黒影トルーパーが追跡してきた。

『構うな! スピードを上げろ!』

 バロン、そして鎧武もアクセルをひねる。

『二人は運転に集中して!』

 月花はDFボムを右手に持てるだけ持ち、後ろに付いた飛行型ビークル隊に投げた。後方で爆発が起き、2機ほど墜落した。威力の低い小さな果実になるよう調整したから死にはしないはずだ。

 それでも飛行型ビークルを寄せて攻撃してくる黒影トルーパーに対しては、DFロッドで槍を弾いた。

 最後に月花はビークルの上で立ち上がり、大ジャンプして前に回り込んだ黒影トルーパー2機をすれ違いざまに討った。
 そして、飛行型ビークルの爆発の衝撃を利用し、再びバロンのローズアタッカーに着地した。

『無茶をする奴だ――っ』
『これでもジャンプ系のダンス、とくいなのよ?』

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ