第6章:女の決意・男の勘違い
第20話:手のかかる子、かからない子
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無意識だったのだが溜息を吐いてたらしく、ビアンカが心配げに問いかけてきた。
う〜ん……ビアンカの心配げな顔も可愛い?
「まぁ心配だね」
「大丈夫よ……ウルフ君が一緒なんだから。結構頼りになるわよあの子」
ウルフが頼りになるのは解ってるけど……
「確かにウルフは頼りになるけど……アイツ魔法を封じられたら、途端に役立たずじゃん! シンも勇者と言われてるクセに情けないし、ライアンだって真面目なだけで不安が大いに残るんだよね」
「そりゃリュカの目から見れば、シン君もライアン君も弱いだろうけど、私から見れば十分に強い二人だと思うわよ。そんな彼等を纏めるウルフ君が一緒なんだから、もっと安心して待ってればどう?」
「はぁ〜……アレフガルドを旅してる時は安心感があったなぁ、なんせティミーが一緒に居たからね。アイツは大きな旅の経験もあり、勇者や王子としての責任感もあり、強さにおいても頼りがいがあって安心してられたのだけど……今回は居ないからなぁ」
「あら予想外ね……リュカがそんなに息子を信頼してたなんて!?」
「何言ってんだビアンカ。僕らの息子は最高に信頼できる男だよ! 最近では柔軟な思考も出来る様になってきたし、アイツになら全てを託して隠居する事だって出来る……いや、直ぐにでも隠居したいね!」
「リュカだけよ、ティミーをそこまで信頼してるのは。きっと本人ですら、自分の事をそこまで信頼してないでしょうね」
「息子の本当の実力を知らないとは……母親なのに情けないですなぁ! 男なんて、窮地に陥った時にしか、本当の実力を発揮できないものなのですよ」
「流石男親は見るべき所が違う。因みに何時本当の実力を発揮したのかしら?」
「お忘れですかな奥さん。まだ幼いティミーが、ミルドラース戦で見せた渾身の一撃を! ゾーマの城で見せた、愛する女をヒドラから助ける為に見せた一撃を!」
「なるほど……私達の息子は、私達の手を借りず立派に成長してしまったと言うのね」
「ええマダム。寂しい事ながら、僕らの息子は僕らが手をかけずとも、立派な男に成長してしまったのですよ!」
「確かに……あの子の暴れん坊将軍も、随分と立派に成長してたもんね!」
「いやいや……そこだけはまだまだ僕に及ばないよ(笑)」
きっとビアンカは、ラダトームの宿屋で見てしまった、ティミーとアルルの濡れ場を思い出して言ったのだろう。だが、その点だけは男として負ける訳にはいかないのだよ!
リュカSIDE END
(デスパレス)
デスピサロSIDE
ロザリーが攫われたと知ってから3日が経過した。
未だにロザリーの事も、一緒に居なくなったピサロナイトの事も行方が解らないでいる。
エビルプリーストに捜索をさせているが、一向に情報は入って
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