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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
十五夜 〜幼子は座して成り行きを見定めるだろう
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な!

「―――うぅぅーー・・・ふしゃー!!」

ぽんずちゃんが翳した両手にバスケットボール程の大きさの球体が出現する。まるで海の青をそのまま切り取ったように美しいその玉をぽんずちゃんが掴んだ―――その瞬間。



ざばぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!



その海水の壁の高さ、実に100メートル超。浮世絵の『神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)』が可愛く見えるほどの莫大な質量が明確な方向性を持ってナハトヴァールを包囲した。

「つ、津波・・・!?」
「なんつー規模・・・!!こりゃSLBとは違う意味でヤベーぞ・・・!?」
「完全に個人が使う魔法の域を超えている・・・!!」
『クロノ君クロノ君。あの玉からロストロギアの反応出てるんだけど』
「今更それ位じゃ驚かないよ」

周囲を囲んだ水はそのまま蜘蛛の巣のように幾重にも分裂しながら水の紐とでも言うべき形になってナハトヴァール戦闘躯体を雁字搦めに縛りあげる。

「ぅまーお!!」

が、それだけでは終わらなかった。ぽんずが一吠えすると同時に彼女の両腕に野球ボールほどの大きさがある琥珀色の玉が付いたブレスレットが出現する。2つの玉が輝いたと同時に・・・今度は海底の岩礁が次々に隆起し、ナハトヴァールの脚部を埋める様に次々に激突し始めた。200m近くある巨体が揺れていることからその隆起した岩礁の威力が並々ならないことが理解できる。

「・・・あの使い魔、天地創造の力でも持っているのでしょうか」
「ほえー・・・まさかぽんずちゃんにそんな隠された能力が!街中では絶対使ってはいかんでー!!」
『クロノ君クロノ君。あの玉からもロストロギア反応出てるよ?あと彼女の服と靴からも』
「ロストロギアのバーゲンセールだね。管理局と戦争でもしに行くのかな?」

あの使い魔(?)に関しては事件が終わっても触れないでおこう、と心に決めたクロノであった。
ルールで取り締まるばかりが管理局の仕事ではないと必死に心に言い聞かせて。


「よし、ここの隙間にナハトちゃん放り込んでくれ!」
「よし・・・魔力アンカーセット!引き揚げろ!!」
『いだだだだだだ!?あ、足先になんか引っかかってる!!』
「なにこれ、折れ曲がった金属バット?何でこんなものが入ってるんだ・・・よし、取れた!」
「アレだ。隣の家にクレーン車で松の木を植えてた光景を思い出すな」
「あーわかるわソレ。リューリンキの頭に空けたあの穴と魔力アンカーっていうアレのせいやろな」
「スターなオーシャンの漫画に出て来たマンドレイク娘を思い出すねー」
「うわ懐かしっ!シャインさん御幾つ?」
「シャインさんじゅうななさいってことで1つ」
「いや9歳だよね?」

おらーい、おらーい、と車の誘導みたいな声
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