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真・恋姫†無双~現代若人の歩み、佇み~
第三章:蒼天は黄巾を平らげること その6
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指導者としてはそれなりにできるぞ。簡単にいくと思っているのか?」
「俺の目的は姉妹と、そして可能なら古参の兵をここから逃がして、ただの『あいどるぐるーぷ』と『ふぁん』として、浮世から離れて活動してもらう事だ。非情な言い方だが、新参者の生死には興味が無い。他の連中もな。俺の手は皆を助けられるほど長くないし、お人好しでもない。
 さて、話をしよう。今あの曹操の軍に俺の旧知の友がいる。名を仁ノ助といい、長社で波才を討ち取った男だ」
「武芸者であろうな?で、そいつをどうしたいのだ?」

 陽射しによって俄かに熱くなっている白い城壁に手を当てて、丁儀は遠景の戦いを望む。「次の戦いは」と枕を置く。

「おそらく官軍は全兵力を投入してくるだろう。新しく赴任してきた皇甫嵩は、漢室一の戦術家と聞く。素人の俺達が立ち向かっても敵わないだろう。忌々しい妖術を使おうともな」
「続けよ」
「敵軍は我等の防衛線を破るだろう。波濤のような勢いに飲まれ、味方は破られていく。だが同時にそれこそが最大の好機だ。広宗が混乱に陥った時こそ脱出の最初で最後の機会なんだ。
 戦闘が始まれば、本城にいる古参兵が反乱を起こして姉妹を助ける手筈になっている。管輅。お前は皆を連れて俺の所へ来るんだ。俺は仁ノ助と会い、協力してもらうよう事情を説明しておく」
「まさか、逃走を見逃せとも言う気か?」
「ああ、その通りだ。大所帯で逃げ出すんだからな」

 逃げ出すという言葉を聞いて管輅は耐え切れぬように噴き出し、城壁にゆらりともたれかかった。あまりに荒唐無稽な話に、理解すると同時に呆れが込み上げてきたのだ。
 しかし本人からしたら真剣な話をしているつもりなのだろう。立腹したように腕を組んで、丁儀はじろりと管輅を睨んだ。

「なにがおかしい。俺と仁ノ助は深く結ばれている。あいつならば俺の意図をすぐに汲んでくれる。官軍の捜索を邪魔するくらいは訳もないはずだ」
「いやはや、とんだ戯言を聞かされたものだ。お前がとっておきの策を示すといったから来たものの、最終的に頼るのは怨敵の善意か?しかも久しぶりに会う友人のなけなしの意思に?なんと浅はかで、厚顔な男だ。我が仙術に誓って断言しよう。お前は碌な最期を迎えないだろう」
「そんなもの、修羅の道に入った時から決めている。ようはやるかやらないかの問題だ。俺はあいつとの友誼に全てを賭ける。あいつは必ず、俺達を助けてくれる。そういうお人好しだ」
「付き合いは長いほうなのか?」
「一年と少しだ。共に力を合わせて修羅場を生き抜いた。それだけのただの友人だ」

 しかしだからといって久方ぶりの再開の際にいきなり、自分が生きるための橋げたとなれというものではないだろう。まともな付き合いを構築していようがいまいが厚かましい頼みに変わらないと同時に計画の杜
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