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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
14 黒騎士と伝説 その三
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ートー経由にて、ポルキュスが大神官ノルンと私への会談を求めてきたのである。


 神聖都市ゾッシアン。
 アヴァロン島の周りにある島々の一つに作られた都市で、お互いのホームでの会談を避ける為にこの島の港にて会談が行われる事になった。
 既に王国軍の大半は撤退しており、この場にいるのは私とデスティンとデボネア将軍と大神官ノルンの四人のみ。
 傍から見れば、港で騎士と乙女が逢瀬をしているようにも見えなくは無い。

「来たわ」

 ちゃぷんと波が跳ねたと思ったら、ケートーの隣に珊瑚の王冠をかぶった美女の頭が波間に浮かんでいた。

「はじめまして。女王陛下」
「挨拶はいいわ。
 質問に答えて」

 夜ゆえ、月明かりと星明りのみだが、その凛とした声に威厳を感じるのは流石女王と感心せざるを得ない。
 けど、波間から見える女王の顔は希望と絶望が入り混じり揺れる心はたゆたう波のよう。

「あなたたちはなぜ、わたしたちを助けるの?
 グラン王は何もしてくれなかった。
 わたしたちは長い間、迫害され続けてきたわ。
 でも、エンドラは約束した。
 マーメイドが安心してくらせる世界をつくるって。
 そのわたしたちの理想をどうしてあなたたち反乱軍が賛同するの?」

 これ、たぶん答え間違えたらそのままバトルだよなぁと思いながら、私が口を開く。
 仕組んだのは私。
 ならば、それを説明するのも私だろう。

「正しいと思ったことに、ゼノビアもゼテギネアもないわ。
 違う?」

「そんな簡単な答えを、今まで私は聞けなかったのよ。
 あなたたちは不老不死が欲しくないの?」

「欲しいのは確かね。
 けど、それに人魚の肉は必要ない。
 私はその技術を知っている」

 ポルキュスの問いかけに私は断言して見せた。
 不老不死とは少し違うが、まあそれに近い魔法がこの世界には存在しているからだ。
 リーンカーネイト。
 タクティクスオウガにて、アンデッド化した者をソルジャーやアマゾネスに転生させる竜言語魔法がそれだ。
 そして、これの改造か上位種魔法を使っているのが魔術師ラシュティと魔女デネブだろうと密かににらんでいる。
 
「だから、私たちが人魚の肉を求める必要は無い。
 それを踏まえて、大神官ノルンにロシュフォル教会に布告まで出してもらった。
 不老不死目的で人魚を捕らえて食べるならば、ロシュフォル教会によって罰せられる事になる」

 こういう時に、国家権力から独立している宗教権力は便利だったりする。 
 中央集権国家を作る時などに壮絶に邪魔になるのだが、帝国から見たら反乱勢力でしかない我々の信用より、攻められたとはいえ帝国自身が擁立したロシュフォル教会大神官の権威は馬鹿にならないからだ。
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