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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第8章 そして、伝説へ・・・
第弐話 バラモス城へ
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したドラゴラム(陸戦型)は、小型で飛行出来ないが、炎を吐くことができ、意識を持って移動することができる。
小型化したことで、消費MPを抑えることができる。

そして、
「はぐれメタル?」
テルルの声と同時に、銀色の液状の物体が目の前を駆け抜ける。
だが、俺は炎を吐き、液状の物体を蒸発させる。

「レベルがあがりました!」
勇者が喜びの声を上げる。
俺も、勇者のレベルアップを喜ぶ。
最大HPが上昇することで、生存率があがるからだ。
「!」
直後、勇者は貧血を起こしたようにふらつく。
「だいじょうぶ?」
勇者に腕を組み支えたセレンが、ベホイミで治療する。
急激な、HPの上昇により瀕死状態になったのだろう。
勇者が回復するのを確認してから、行動を再開した。


俺たちは、モンスターを焼き尽くし、通行の邪魔となる木々を切り倒しながら、目的地へと進んでいった。



階段を下りた先には、懐かしいモンスターが待ちかまえていた。
ロマリアで一度撃退したモンスターである魔王バラモスである。
前回の姿と特に変化はなく、同一モンスターと思われる。
バラモスは、二段高く設置された床の上にある玉座に鎮座していた。

玉座に向かう途中には、先ほど通ったものと同じバリアが張り巡らされており、侵入者を防ぐ構えとなっている。
もっとも、もう一度トラマナを唱えれば、ダメージを受けることなく通過することが出来るが。

俺は、袋から祈りの指輪を取り出すとともに、テルルに一本の杖を手渡す。
「これって、ポルトガ王から受け取ったアイテムよね」
「ああ、そうだ。
対魔王用の切り札だ。
魔王に向けて道具として使えばいい。
大事に扱えよ」
俺は、簡単な説明をする。
俺が、ポルトガ王に頼んだのは、まふうじの杖と呼ばれるものであった。

魔法を使う職業のものしか装備ができないが、道具として使用すると、まふうじの呪文「マホトーン」が使用可能となる。しかも、装備と異なり、使用することができるのは職業の制限を受けることが無いという便利さである。

「え、ええ。
わかったわ」
テルルは、驚いた様子で杖を受け取ると、高価なプレゼントのような気持ちで大事に抱えている。
実をいえば、この杖、アッサラームの南東にあるすごろく場の中の商店で購入することができることは、言わない方がいいかもしれない。
今回は、時間的な余裕がなかったため、ポルトガ城内の宝箱にあることを思い出した俺がポルトガ王に頼んだのだが。


俺達は、MPを回復させ体調を整えると、バラモスに対して、
「やあ、久しぶり」
俺は、昔からの友人にでも逢うかのように、気さくに声をかける。

「ついにここまで来たか、アーベルよ」
バラモスは、俺の姿に驚くことなく、
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