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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第8章 そして、伝説へ・・・
第弐話 バラモス城へ
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魔王バラモス討伐における、最大の問題点が解消された。
ただ、勇者の母親の俺に対する態度は、非常に悪化している。
まるで、「うちの娘をかどわかして、冒険という危険なことに巻き込む存在」とでも考えているようだ。
それをしたのは、俺達ではなく、3人組の誘拐犯なのだが。


そのことを、話に立ち会っていなかったテルルに話すと、
「アーベル、本気でいっているの?」
と、逆に心配されてしまった。
「あんたの考えはようやくわかったけど、ええ、やっぱり変よ」
テルルは、妙に納得した表情で俺の顔を覗いていたが、
「ひとりでは何をしでかすかわからないから、ついて行くわよ」
先ほどの言葉と矛盾することをいいながら、冒険についてきてくれた。


俺たちは、アリアハンを出ると郊外に待機していた不死鳥ラーミアの背に乗り、バラモス城を目指していた。
魔王バラモスを倒した後ならば、ゆっくり世界を旅しながらでもよかったが、今回はそうはいかない。
これ以上、勇者の母親を怒らせるわけにはいかないからだ。
オルテガは自分の妻に頭があがらないようなので、下手に冒険をながびかせないようにしたい。
俺一人では勇者オルテガには勝てそうもないからだ。

だが、勇者を死なせるわけにもいかない。
なにかあった場合は、俺はオルテガに殺されるだろう。

俺は、念のためポルトガ国王に依頼したアイテムを受け取るため、ポルトガに一度寄り道しただけで、魔王の居城へ直行した。


広大な砂漠を越え、巨大な山脈に囲まれた地形を眺めていると、
「それにしても、魔法の玉で襲撃したら良かったのに」
「さすがに、同じ手を食らうほどバカじゃないだろう」
俺はテルルの質問に答える。

あの戦いから1年が経過したのだ。
バラモスもなんらかの対策を練っているだろうと考えていた。
その一方で、バラモス城を乗っ取ることも考えていた。

山に囲まれ、侵入が難しい場所に存在するそれは、秘密の研究所とかにはもってこいである。
モンスターが存在しなくなれば、攻撃呪文は不要だろう。
しかし、いざという場合に備えて研究とかは続けたいと思っている。
そのための研究所であれば、この建物はうってつけだろう。
まあ、それも昔の話である。
話をしているうちに、バラモスの居城の入り口に到着した。

本来であれば、居城の庭に着陸させて、すぐにバラモスとの戦いに挑みたかったのだけれども、闇の力により城内への着陸はできないんだよね。
ちぇっ。


「ところで、どうするの?」
バラモス城への入り口を前にして、テルルが質問すると、
「まあ、そうだな」
俺は、テルルに振り返ると、
「代わり映えしないが、後ろをついてきてくれ」
俺は、ドラゴラムで竜に変身する。

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