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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第8章 そして、伝説へ・・・
第壱話 再会
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「私が訓練場で最も練習を積んだのは、解錠術です。おかげで、勇者しか開けることができない宝箱も、根性で開きます」
精神論で鍵が開くのか。
今度、試してみよう。
「アーベルさん、やめたほうがいいですよ。
開けると確実に死にますから」
勇者は俺に微笑んだ。
「・・・・・・」
俺は黙ってうなずいた。


「アーベルさん。
教えてください?」
「どうした?」
勇者が俺に尋ねてきた。
「私がここに呼ばれた理由についてです」
「ああ、説明がまだだったな」
俺は、この世界アレフガルドのこと、大魔王を倒したこと、そして精霊ルビスにより勇者として召還されたことを説明する。



「そうでしたか・・・・・・」
勇者は、状況を把握した。
「それならば、納得できました」
勇者はステータスシートを見せる。
職業の記載欄には「ゆうしゃロト」と記載されていた。

「これで、大手を振って勇者と名乗れるな」
俺は、確認するとともに、一つの疑問が頭に思い浮かぶ。
なぜ、サルファは今まで勇者ではなかったのかと。

最終的に精霊ルビスがサルファを勇者として認めるのであるのならば、最初から認めればよかったのではないのかと。
そうはならなかった理由について、思いをはせてみた。
ひょとしたら、自分が転生したことが、なんらかの影響を与えたのかとおもったが、思い当たることはなかった。

そんなことを考えていると、
「ねえ、三姉妹はどうしたの?」
テルルが勇者に質問する。
俺は、ある程度予想がつくが、確認のため耳を傾ける。


「・・・・・・わかりません」
「そうか。先に呼び出されたか」
勇者の言葉に、俺はおもわずつぶやいていた。
「先に?」
「いや、なんでもない」
テルルの指摘に、俺は、首を左右に振る。
今は、まだ話せない内容だ。
ごまかすしかない。

「いえ、違います。
先に、彼女たちは消え去りました」
勇者が、俺の言葉を聞き取っていたようで、答えてくれた。
「消え去った?」
「そうです」
セレンの質問に勇者が答える。

勇者の話をまとめると、こんな感じだった。



勇者は、突然生き返させられた。
草原が広がっているが、ここがどこなのかわからない。
最後に覚えている光景は、暗い地下室で宝箱を開けたときだった。
宝箱の開封により死んでしまったため、あれからどのくらい時間が経過したのかわからない。

「目が覚めたかしら」
武闘家姿の女性が声をかける。
三姉妹の長女である。
勇者は静かにうなずく。
「あなたには悪いけど、これでお別れね」
ビキニを身にまとった女性が、静かに宣言した。
次女である。布の表面積は非常に少ないが、防御力が高いらしい。
「?」
勇者は静かに首を
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