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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第8章 そして、伝説へ・・・
第壱話 再会
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「しかしながら、彼女たちと一緒に冒険することになった私は、魔王を倒すまでしゃべることができなくなりました」
勇者は、悲しそうに俯く。
「・・・・・・。大丈夫だったのか」
俺は覚悟を決めてたずねた。
タンタルのこともある。
思い出したくないかもしれないが、何があったのかは聞かなければならない。
3姉妹の次の行動を予測するために。
「私はさらわれたわけではなく、3姉妹のお願いに応えようとしただけです。
一度も何もされませんでした」
「ほんとうか?」
勇者はうなずいた。
「彼女たちは、『妹たちに再会するために旅をしている。
そのために、勇者の力が必要だ。
だから、自分たちについてこい』といっただけでした」
「そうか」
俺は勇者の目を見たが、嘘は言ってないようだ。
とりあえず、俺達はその後の行動について、静かに話を聞いていた。
3姉妹の行動は、俺が推測したとおりの展開だった。
すばやく、ロマリアに移動し、あらかじめ強奪していたロマリア王家の冠を城内に置いておく。
王冠が発見された騒ぎを利用して、ロマリアの船を強奪。
強奪した船で、ロマリア海域に出没する幽霊船に潜入して、重要アイテム「あいのおもいで」を入手。
ロマリア海域が封鎖された事を知ると、今度は俺に変身してアリアハンから船を強奪した。
その後、世界各国を訪れ、オーブを6つ集めると、不死鳥ラーミアを復活させる。
そのまま、魔王バラモスを襲撃しようとしたのだ。
俺は彼女達の行動のすばやさに感心する。
タイムアタック並に洗練されている。
だが、ここで疑問も生じた。
「なんのために、君がさらわれ、いえ、一緒に冒険を要請されたのか?」
俺の質問に、テルルもうなずいていた。
彼女たちのレベルは99だ。
どう考えても、レベル1の勇者をつれて歩く理由がない。
戦力としては、邪魔にしかならないのだ。
俺の疑問に答えてくれたのは勇者だった。
「私の事を、「フラグ」と呼んでいました。意味はわかりませんが、関係があると思います」
「・・・・・・。なんとなく理解した」
「どういうことなの?」
テルルが俺に質問した。
「彼女たちは、勇者がいることで話が進むことを考えていました。
その存在をフラグと呼ぶことがあります」
俺と3姉妹が同じ事を考えていたことを理解した。
そして、俺と同様にこの世界に召喚されたことも。
何らかの理由で、話を進める理由があったのだろう。
「テルルも知っているとおもうけど、勇者だけが開けることのできる宝箱があると」
テルルがうなずいた。
「それを知った彼女たちが、誘拐したと?」
「そう思います。ただ・・・・・・」
俺の質問内容を理解した勇者は話し始めた。
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