突貫
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なんてした事ねぇよ
まぁ……やらなきゃならんのだが
「今さら俺から言う事なんざ何もねぇ」
「ちょっと……暁」
「俺達兵士は消耗品だ!平等に価値はねぇ!敵をぶち殺せ!価値は自分で上げろ!生き残ったら共に乾杯だ!」
「「「応っ!」」」
「(やっぱり面白いわ暁♪ )勇敢なる孫家の兵士よ!決戦の時だ!全軍抜刀!突撃ぃ!」
暁のいまいち良く分からない訓示と孫策の号令で約1千騎が突撃を開始した
中でも先頭の暁は馬がやる気を出して信じられない速度で走り出す
後続をぐんぐん引き離し半ば単騎で突っ込んでいる
突然の奇襲で散発的に弓矢が飛んでくるがそれすら置き去りにし
頃合いを見て暁は馬から飛びおり速度と重力に物をいわせた肉弾戦車と化して
賊の密集地帯にズドンと着弾した
着弾地点の賊はミンチよりひでぇ状態になり小さなクレーターが出来ている
砂ほこりが舞い視界を遮り良く見えない
風が吹き抜けると血だまりの窪みの中心部に暁はいた
首をひねり肩を回して辺りを見回すとニヤリと笑う
「さて……始めようか」
その一言を呟くと大地を力強く蹴りだすと
呆気に取られたていた先頭の奴の顔が砕けた
バキャ
音が置き去りにされてか後から聞こえた
断末魔の声を上げる事もなく絶命する賊
仲間の死を考える暇もなく後ろの奴のすい月に蹴りが突き刺さる
腹の中ほどまで爪先がめり込み白眼を向き、抜いた脚で強烈な回し蹴りを叩き込む
腕の骨が砕けた音と共に切りもみ回転して身体は吹き飛んだ
剣で切りつけた奴の胸ぐらをつかみそのままヘッドバット
顔面がつぶれ力の抜けた身体を遠心力を生かし放り投げ
目の前で勢い良く突き出された槍を軽く手で弾き入り身交差でぶん殴る
掴んだ槍を力任せに横に一閃
錆び付いた矛先だが前方の数人の首が強引に千切れた
流石にここまでくると賊達も気が付く
目の前の男はただ者ではない、尋常ではないと
ガチガチと歯が音をたて身体が震える
「敵は一人だぞっ!ささっさと殺せ!」
死の恐怖に支配された雑兵をよそに安全地帯から指示をしている奴を暁は見逃さなかった
「気に食わねぇな」
ふんっ!と持っていた槍を投げた
弾丸の如く空気を切り裂き槍が馬上の男に迫る
間抜けな指揮官とおぼしき男は自分の死を自覚する事なく
上半身と下半身が泣き別れて絶命した
ドチャと馬上から身体の一部が落ちると周りの賊は皆腰を抜かした
チャンスとばかりに背中のナイフを抜き一気に駆け出した暁
躊躇いなく豪腕を振るい賊の首や四肢を切り裂いていった
オリハルコンのナイフで刀や粗末な甲冑ごと身体をぶった切る
必死に刀で避けようとするが残念ながら無駄だ、切れ味が違う
目の前の敵を容赦なく駆除していると後ろから馬が突っ込んできた
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