第八十九話 ナチュラルを嫌悪する意味
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ある。パルマフィオキーナによる射撃攻撃もそうだが、片腕ワイヤー一本でRFゲルググを引っ張る事や、扱いにくい武装であるはずのアロンダイトを片手で振り下ろすといった随分と尋常ではない動作を見せつけられた。
「これがデスティニーの真価ってわけか!」
マーレとハイネは元とはいえ戦友であり、デスティニーの開発関係者であるクラウはマーレと親しい関係にある。となればデスティニーのデータや動作パターンを読まれていないとは限らない。セオリー通りの動きは通用しない可能性がある。だからこそ、ハイネは本来なら行わないであろう動作パターンをOSに組み込むことでマーレを翻弄しようとし、その企みは見事成功した。
『さあ、どうする気だ、マーレ!』
そのトリッキーなデスティニーの動きに対応しきれず、ライフルを破壊される。押しているのは明らかにハイネの方だ。ライフルを失った以上、RFゲルググには遠距離武器はなく、ハイネは射撃戦に切り替える。
「迂遠な戦い方で勝てると思ってんじゃねえぞ!」
『なッ!?』
ビームシールドを使って射撃武器がわりにビームを放つ。威力としては牽制程度のものだが脅威にならないわけではない。
『そんな姑息な手で!』
しかし、所詮その場しのぎの雑な反撃――――そう判断してハイネはその攻撃を躱し、背面につけているガトリング砲で一気に蹴散らそうとする。
「他人の理屈だけで何もかも出来るわけじゃねえよ。それが人間だ!だからこそ、こうやって―――主義主張が違い戦っていく事になるんだろうが!」
だが、それは一時的に逃れようとする為の間に合わせの一手などではなく、次の一手へとつなげるための布石だった。ナギナタをブーメランのように投げつけて、それと同時にビームサーベルを二本とも抜いて接近したのだ。ガトリング砲の砲身がナギナタによって断ち切られ、投げ捨てる際にナギナタごと吹き飛ばすようにして何とかナギナタの攻撃を防ぐが、そうやって防いだと同時に、二本のRFゲルググのビームサーベルが切り裂こうとする。
『グ、オォォォ――――ッ!!』
ビームシールドを展開し、アンチビームシールドと併用して防いだが、二本のビームサーベルから迸るエネルギーは膨大なものだった。デストロイの攻撃すら防げるビームシールドと特殊合金によって超高度を誇るはずのアンチビームシールドが押し込まれているのだ。
ありえない程の出力だ。ビームサーベルから出せる通常の出力は愚か、ビームとしての出力ならアロンダイトすら上回っている。
『なんつゥ過剰性能なんだよッ!?』
「俺が知るか!造ったクラウにでも聞けやァ!」
過剰なエネルギーがビームサーベルとしての本来の形を維持しきれなくなるほどに供給される。もし下手な武装やシール
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