Development
第三十六話 好敵手
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ュノアさんもミサイルの距離に応じて武器を切り替えて凌いでいた。近距離では爆発しないようにブレードで切り落とし、中距離では重機関銃やショットガン、遠距離ならアサルトカノンと瞬く間に武器を切り替えている。
ラピッドスイッチと言われる技術だけれど、あれだけ自在に扱えるのは凄い。
彼女の機体、『ラファール・リヴァイヴ・カスタムII』はその名の通りラファール・リヴァイヴのカスタム機だけれど第二世代だ。打鉄弐式のようなマルチロックシステムやブルーティアーズのビット兵器のような第三世代兵器はない。その分、汎用性が高く操縦者の力量が問われる。そういった意味で、彼女はよく使いこなしているのだろう。
でも……。
『ふっ』
楯無さんに再び中距離から横薙ぎの一撃を浴びせるも、当然のようにガードされる……でもこれでいい。
ガードされたままの状態で天叢雲剣をさらに伸ばし、それはそのまま延長戦上にいるデュノアさんへと襲いかかる。
『あうっ』
ミサイル群をギリギリで避け続けていた彼女にとって、それは完全に不意打ちとなりそれは突き刺さる。そのまま彼女をアリーナのシールド壁へと叩きつけた。
『よそ見していていいのかしら!』
僕の剣が伸びきった隙を、楯無さんが見逃すはずもなくそのまま剣を滑らせながら接近してくる。
『いえ、見えていますよ』
瞬間、僕は体を仰け反らすと背後から強烈な荷電粒子砲が先ほどまで僕の頭があった位置を通り過ぎ、楯無さんへと直撃する。
『……!? 簪ちゃん!』
当然、それはデュノアさんの攻撃ではなく、簪さんの誤射でもなく……狙ってのものだ。
ほぼノータイムで簪さんからの攻撃意志を認識できるため、相手に動作を悟られることなく連携がとれる。当然ながら、避けきれなければ自分が被弾するのだけれど前回の試合で僕のことを信頼してくれたのか容赦のないタイミングで撃ってきてくれた……このあたり、やっぱり楯無さんの妹だなって感じるね、うん。
『はぁぁぁっ!』
不意の攻撃にひるんだ楯無さんに、全力の一撃を振るう。
楯無さんは自身の剣で防ぐものの、体勢を崩した状態では勢いを殺しきれずに剣閃をその身に受ける。以前のように、水の分身ではなくしっかりとした手応えがあった。
『くっ……やるわね。やっぱりあなたと戦うのは楽しいわ……でもね、この学園の会長はどんな状況でも負けちゃだめなのよ?』
僕の一撃でシールドエネルギーをかなり減らした上に、既に追い打ちでミサイルが迫っている。さらにパートナーであるデュノアさんはまだ戦線復帰していない。こんな状況でこの余裕……まさか!?
『あなたに無傷で勝てるとは思っていないわ……だから、我慢比べよ!』
瞬間、危険を感じてその場を離れ
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