第五十八話〜娘の願い〜
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ル化されるゆりかごのシステム。
―――見えた
荘厳であり、緻密であり、美しくもある“それ”をライは探る。
―――どこだ
いつの間にか、そのシステムのイメージが一種の古い遺跡のようなものとなって視覚化される。
―――絶対にあるはず
そしてその遺跡の中央に、古い遺跡にあるにしては新しい玉座が置かれている。
―――これが
そしてその玉座には、玉座のデザインとは不釣合いな1本の短剣が刺さっている。
―――……
その短剣の柄には1本の糸が結ばれており、その糸は遺跡の外に伸びていた。
―――見つけた
唐突に意識を引き上げ、ライは現実の戦いに目を向ける。目の前に広がる戦いを継続しながら、ライは『把握』した情報を統合し、声を張り上げた。
「ライトニング1!斬撃射出、目標は祭壇!」
『!了解』
画面の向こうで、フェイトは2つに分けていた刀身を再び1つに束ね、カートリッジを消費。そして大剣に戻ったバルディッシュを振りかぶり、魔力で編まれた斬撃を飛ばした。
その斬撃が向かう先は、ジェイルの後方に存在する祭壇である。それがCの世界に干渉する上で必要であるのかどうかは定かではないが、それはその部屋唯一のオブジェクトであるため、それの破壊は解析する人間にとって快く思うことではなかった。
ジェイルの指示か、それとも本人たちの独断か。どちらにしてもフェイトの放った攻撃をフェイトと交戦していたトーレとセッテの2人が阻む。
攻撃を受け止めた瞬間、一瞬均衡を見せるが即座に炸裂する。
魔力が炸裂し、爆発となって煙が上がった瞬間ライは再び叫んでいた。
「スターズ1!カートリッジをフルに使って祭壇を撃ち抜け!!」
『――はい!』
画像越しに心地よい了承の声が響く。
そしてなのははカートリッジをマガジン1つ分である6発消費し、集束砲を放つ構えをとる。
『ディバインバスター・エクステンション!!』
始動キーを叫ぶと同時に桃色の魔力が線を引いた。
真っ直ぐに祭壇に向かう魔力の塊。それを何とか逸らそうと横からその桃色の光に別の砲撃が打ち込まれる。
それはディエチの放った砲撃だったが、明らかになのはの砲撃の方が大きく力強かった。
だが、なのはの砲撃の方が強いとしてもディエチの砲撃も決して弱いわけではない。その為、なのはの砲撃は若干逸れる。しかしその砲撃は壁に着弾すると、壁を穿ちその光の線を伸ばしていく。
幾度も壁に当たっては抜いていく。その砲撃が進むにつれ、ライとヴィヴィオのいる部屋にも徐々に振動が伝わってくる。
「!」
「……」
そして、その振動が最高潮になった瞬間、その部屋の壁に穴が空き、未だに力強い輝きを放つ魔力の
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