第八十八話 黒衣の奴婢
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るものの決定打となる手段がお互いに存在しない。
だが、お互いの状況が変わらずとも外部の状況に変化はいずれ訪れる。彼らの膠着状態を崩したのは第三者による介入だった。
『ようやく見つけたぞ、ダナ・スニップ!』
「随分と遅い到着で、というか生きてやがったのな?」
『何だ、連合機?しかもストライクだと!?』
突然の第三者の介入――――ネオ・ロアノークがストライクEに乗って現れる。バックパックは旧式のエールストライカーだがそちらも改修が施されているのか、機動力は十分なものとなっていた。
「いくら再生機だからって、そんな装備で俺に勝てると本気で思ってるのかよ!」
『勝てるさ、勝たなくちゃならねえ!テメエに裏切られて何人の仲間が死んだと思ってやがる!お前は俺が落とす!そんでもって、あのバカみてえな要塞も落としてやるさ!!』
「――――アンタはもう少し合理的に判断できる奴だって思ってたんだがな。買被りだったかね、元隊長?」
ストライクEがビームサーベルを振り抜く。ダナはトリケロスでその攻撃を防ぐとともに大型アームで逆に捕らえ様とする。だがそこで、横合いからビームが放たれた――――リゲルグに乗るイザークだ。
『貴様ら、俺を無視するな!そこのストライク!!誰だか知らんが、奴を仕留めるというのであれば手を貸せ!』
敵の敵は味方――――とまではいかずとも互いに共通の敵が目の前にいることに変わりはない。イザークとネオは一時的な共闘を組むべきだと判断した。
「ヤロウッ!?」
この状況に焦るのは当然ダナだ。目の前で先程から戦っていたイザークの実力は勿論の事、この前の戦いからも生き残ってきたネオが弱いはずもない。二対一となれば確実にこちらが落とされることになる。そう考えたダナはいつものように逃げに走る。
戦争だろうが何であろうが最終的には逃げてでも生きていた方の勝ちだ。ダナはそのあたりの線引きをハッキリさせている分、逃げることも、仲間を見捨てる事にも躊躇いが無い。
『逃がすかよ!』
「相手してられっか!」
ストライクEが両腰についているビームライフルショーティーを取り出し、ばら撒く様に放った。ミラージュコロイドで隠れても広く弾幕を張るように撃てば命中するかもしれない。当たらなくとも牽制程度にはなるはずだ。イザークは逆に撃つのを止めて敵を探す。
即興で合わせた所で互いに調子を狂わすだけになるのであれば役割を分担してしまえばいい。索敵して敵を探す。だが、これまで多くの戦場を潜り抜けてきたのはダナとて同じだ。ダミーバルーンを発射し、自らに命中するビームは大型アームをクリスタル化させることで反射する。
『クッ!この程度でェ!?』
「精々無駄な足掻きでもしてるんだな!」
『しまった!?ク
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