十六 内通者
[7/7]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
のへんでお暇させてもらうよ」
わざとらしく一礼したミズキが掻き消える。彼が消えた後には木の葉が数枚舞っていた。
渡された紙を薄目で見た後、それを懐に入れる再不斬。ミズキが消えた場所を暫し睨んでいた彼は、はたと空を仰いだ。
地平へと沈みゆく太陽。落陽は、木ノ葉の危機を警告するかのように赤く燃えている。
まるで空に血をぶちまけたような緋色。その色に混ざる黄金色に、寸前の芝居を打たせた金髪少年の姿が思い浮かぶ。
「ナルトなら解る、か。知ったような口利きやがって……だが、」
ニィと口元に弧を描き、再不斬は木の枝を蹴った。己の大事な首切り包丁を預けている白が待つ宿を目指し、駆ける足は心なしか軽快である。
昂る気を抑え切れず、彼は夕陽に向かって低く吼えた。
「面白くなってきやがった…ッ!!」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ