第26話 グリニア星域会戦
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ン・ヒュー艦隊は特に顕著であった。
数の暴力の前に先程の勢いは何処へやら、艦艇は次々に討ち取られ壊滅へと急落していく。
ハルバーシュタット艦隊が戦場に現れたのはそんな時であった。
「前方で戦闘が行われている模様です」
「交戦中か……ん、苦戦しているだと?」
見れば、グエン・バン・ヒュー艦隊は防戦一方だ。
「(元々攻勢において強力な攻撃力を発揮するあの男が一方的に押されているのか……。何が起きているというのだ?)」
その疑問に答えたのは、オペレーターからの報告であった。
「敵、25000隻を超えます!」
「何ぃ!? 馬鹿な、数が合わんではないか!!」
ハルバーシュタットは驚愕した。
「司令官閣下、どうなさいますか?」
「どうもこうも、ここは行くしかなかろう。味方を見捨てるわけにはいかん」
てっきりルフェール軍の残存艦艇15000隻程を予想していた彼らにとって、第一艦隊によるこの早期の救援は完全に想定の範囲外である。
故に、対処といっても場当たり的なことしかできない。
戦艦シュトルム・ティーゲルを旗艦とするハルバーシュタット艦隊は有効射程に入るや否や砲撃を開始し、グエン・バン・ヒュー艦隊を援護する。
「無事か?」
『おお、卿か。助かったぞ』
「ずいぶん苦戦していたようだな」
『ああ、ここで敵の援軍が現れるとは想定外だった。あのままだと流石にヤバかったな』
「生憎だが、まだピンチは去ってないぞ。こちらは約20000隻。一方の敵は25000隻以上だ」
『俺たちの艦隊の攻撃力を以ってすれば5000隻程度の戦力差、十分に覆せると思うが。ましてや敵は弱卒のルフェール軍だ』
「敵の片方は疲弊していないフレッシュな戦力、油断は禁物だぞ。だが、ここで一戦交えぬという選択肢も無いな」
『おう、まだまだ戦いはこれからだということを敵に教えてやるぜ!』
グエン・バン・ヒュー、ハルバーシュタット艦隊はその攻撃力に任せて攻め立てる。
だが、ニトラスとアルベインは良く連携して帝国軍の猛攻を防ぎ、それどころか抽出した戦力の一部を側面に回して逆攻勢をかける程であった。
「む、いかん! 急いで側面の防御を固めろ!」
ハルバーシュタットは即座に防御を固めたが、その分正面戦力が手薄になり攻撃力が低下してしまう。
それを見逃すニトラスとアルベインではない。
ハルバーシュタット艦隊に砲火を集中し一時的に後退させ、その後結果的に突出した形となってしまったグエン・バン・ヒュー艦隊に砲撃を浴びせる。
これにより、帝国軍の行き足は完全に止まってしまい守勢に転じざるを得なくなった。
「むう、敵もやりおる。側面の1隊、僅かあれだけで戦況をこうも
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