Extra Mission 1 『性別逆転・「箒編」』
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Side --- <箒>
「ゼロ……ほら、起きろ朝だぞ」
「ん…………ホーキ? ふあぁむぅ……おはよう……」
「あぁ、おはよう、ゼロ。ほら、とりあえず顔洗うぞ」
寝ぼけ眼をごしごしと擦るゼロ。この朝の弱さだけはなんとかして欲しいもんだな。
とりあえず、能動的には動こうとしないゼロの手を引いて、洗面所へと向かう。それでなくても朝は時間が無いんだ、俺がしっかりしないと。
---時間経過 着替え後
「ホーキ、着替え終わったよ」
「そうか。よし、それじゃ食堂行くか」
ゼロの声を確認して、そーっと洗面所から一応様子を窺う。ゼロが本当に着替え終わっているのかを見るために。
女子の着替えを覗くなんて言うのは、男の風上にも置けないし、何より相手はゼロだ。頼れる相手の少ない中で俺を慕ってくれている。
そんなゼロの着替え姿を見るなんて言うのは、クズのすることだ。俺は、ゼロを自分の妹のように見守っていくって決めたんだ。
「ふふっ、見てホーキ」
「ん?」
洗面所から出てきた俺の前で嬉しそうに笑うゼロ。
なんか、嬉しくなる様な事でもあったのか?
「ほら、お揃い。前にホーキが、私は髪まとめた方がいいっていうから、ホーキを参考にしてみた。似合う?」
綺麗な金の髪を、俺の髪のようにポニーテールにしてまとめているゼロ。
普段は、下ろしたロングしかしてなかったから、すごい違和感はあるが、それを補って有り余るほどに似合っている。
「あ、あぁ、すごい似合ってる。それに、よく一人で出来たな。偉いぞ」
軽く頭を撫でると、ぱぁっと、輝くような笑顔を浮かべて抱きついてくるゼロ。
「っ!!!」
「ふふっ、ホーキ!」
ゼロの女子特有のやわらかさが、俺のか、体に! い、いや、邪念は捨てろ。ゼロは無邪気にじゃれついてきてるだけであって、そこにやましい感情は少しも無いんだ。親に褒められて、嬉しくなってる子供となんら変わらない行動。ちょっと年の離れた兄弟と同じ髪型にして同列に立てたと、嬉しがってる弟とか妹と同じなんだ。
そんなゼロに対して、邪念を抱くな、下心を持つな。大丈夫、俺ならできる。ゼロは可愛い妹。妹なんだ、そういう対象じゃない。そういう対象として見るな。
「ぜ、ゼロ? 年頃の女の子が男に無闇に抱きついちゃだめだって、前に言ったろ?」
「あ、ごめんなさい……」
「こう言う事はな、好きな奴にしてやれ」
「え? 私、ホーキの事好きだけど?」
「そ、そうか……俺も好きだぞ」
もちろん、妹のような存在として、だ。ゼロも、そんな気持ちだろう。
決して、そういう意味じゃない。そう、言い聞かせろ。
「ふふっ、お揃いだね。あっ、そろ
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