暁 〜小説投稿サイト〜
IS クロス Zero 〜赤き英雄の英雄伝〜
Extra Mission 1  『性別逆転・「箒編」』
[1/2]

[8]前話 前書き [1] 最後
Side --- <箒>

「ゼロ……ほら、起きろ朝だぞ」

「ん…………ホーキ? ふあぁむぅ……おはよう……」

「あぁ、おはよう、ゼロ。ほら、とりあえず顔洗うぞ」

 寝ぼけ眼をごしごしと擦るゼロ。この朝の弱さだけはなんとかして欲しいもんだな。
とりあえず、能動的には動こうとしないゼロの手を引いて、洗面所へと向かう。それでなくても朝は時間が無いんだ、俺がしっかりしないと。



 
---時間経過 着替え後

「ホーキ、着替え終わったよ」

「そうか。よし、それじゃ食堂行くか」

 ゼロの声を確認して、そーっと洗面所から一応様子を窺う。ゼロが本当に着替え終わっているのかを見るために。
 女子の着替えを覗くなんて言うのは、男の風上にも置けないし、何より相手はゼロだ。頼れる相手の少ない中で俺を慕ってくれている。
 そんなゼロの着替え姿を見るなんて言うのは、クズのすることだ。俺は、ゼロを自分の妹のように見守っていくって決めたんだ。

「ふふっ、見てホーキ」

「ん?」

 洗面所から出てきた俺の前で嬉しそうに笑うゼロ。
なんか、嬉しくなる様な事でもあったのか?

「ほら、お揃い。前にホーキが、私は髪まとめた方がいいっていうから、ホーキを参考にしてみた。似合う?」

 綺麗な金の髪を、俺の髪のようにポニーテールにしてまとめているゼロ。
普段は、下ろしたロングしかしてなかったから、すごい違和感はあるが、それを補って有り余るほどに似合っている。

「あ、あぁ、すごい似合ってる。それに、よく一人で出来たな。偉いぞ」

 軽く頭を撫でると、ぱぁっと、輝くような笑顔を浮かべて抱きついてくるゼロ。

「っ!!!」

「ふふっ、ホーキ!」

 ゼロの女子特有のやわらかさが、俺のか、体に! い、いや、邪念は捨てろ。ゼロは無邪気にじゃれついてきてるだけであって、そこにやましい感情は少しも無いんだ。親に褒められて、嬉しくなってる子供となんら変わらない行動。ちょっと年の離れた兄弟と同じ髪型にして同列に立てたと、嬉しがってる弟とか妹と同じなんだ。
 そんなゼロに対して、邪念を抱くな、下心を持つな。大丈夫、俺ならできる。ゼロは可愛い妹。妹なんだ、そういう対象じゃない。そういう対象として見るな。

「ぜ、ゼロ? 年頃の女の子が男に無闇に抱きついちゃだめだって、前に言ったろ?」

「あ、ごめんなさい……」

「こう言う事はな、好きな奴にしてやれ」

「え? 私、ホーキの事好きだけど?」

「そ、そうか……俺も好きだぞ」

 もちろん、妹のような存在として、だ。ゼロも、そんな気持ちだろう。
決して、そういう意味じゃない。そう、言い聞かせろ。

「ふふっ、お揃いだね。あっ、そろ
[8]前話 前書き [1] 最後


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ