暁 〜小説投稿サイト〜
ゲルググSEED DESTINY
第八十七話 信念
[1/6]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
『撃ち落とせ、ドラグーン!』

レジェンドのドラグーンが一度に大量に襲い掛かり、ミネルバ側のザフトのMS部隊は一気に蹴散らされる。

「レイ、もう止めろ!お前だってわかっている筈だろ!こんな闘争の果てに本当の平和なんてものは存在しないことに!俺達が争っても犠牲が増えるだけなんだぞ!!」

アスランのセイバーがビームライフルを構えてドラグーンを撃ち落とそうとする。だが、ドラグーンの複雑な軌道によってそれらの攻撃は容易く躱されてしまい、逆にビームを撃ちこんできた。

『裏切り者の言葉に耳を貸す気はないですよ。あなた達の無意味な抵抗とも言えるこの行動が戦況を混乱させているというのに!』

「くっ、違う!混乱を生み出しているのは寧ろ議長の方だ!あんな兵器を持ち出して、犠牲者を増やし、今もなお狙いを変えることなく撃とうとしている!それがどれほど人を恐怖させているか、どれだけの人を犠牲にしようとしているのか、お前はわかっているのか!」

ドラグーンのビームをセイバーはシールドで防ぎ、脚部の戦端から展開したビームサーベルで切り裂こうとする。しかし、それを邪魔する様にレジェンドのシールドドラグーンの一基が盾となる。本来シールドとしての役割を果たす為にあるシールドドラグーンは容易くセイバーの攻撃は防いだ。追撃を警戒してセイバーはすぐさま引き下がる。

『我々は個人的な行動で戦っているわけではない!あなたのように兵士の個人的主義による離反を容認すれば軍という組織そのものが成立しない!だからこそ、ここであなた達を撃ち、ギルの示す道を創り上げる!』

現状、戦線はアスランが必死にレイを抑えることで何とか保っていた。しかし、戦線の維持ではじり貧であることを理解しているアスランは、ミネルバのメンバーに先に進むように進言している。つまり、レイの相手をしているのは実質アスラン一人であり、マーレ達他のミネルバクルーはメサイアへと向けて進行しはじめていた。
セイバーはレジェンドに接近しようと画策するが、ドラグーンがそれを許さない。

「だが、だからといって、命令を聞かぬものを撃ち、従わぬものを虐殺して、その上で築き上げる平和など――――」

『ではどうしろと?武力に頼らぬ対話を行おうと言うのですか?あなたとあろうものが何を甘い事を――――武力行為によって今もなお争い続けている相手にどう問うというのですか?あなたのその言い分は所詮、自分に都合のいい言い訳でしかない!』

互いの主張は平行線だ。人という意志や自由といったあらゆるものを切り捨ててでも平和を得ることを望んでいるレイと、人の意思を信じて平和を求めるアスランとでは今ある立場も、価値観も共に違う。

「対話をせず何の抵抗も持たない相手を撃ったのはお前たちだろう――――あの時の追撃にだって最早
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ