第八十七話 信念
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
めの攻撃だったのだ。
「まだ、終わって堪るかッ!」
アスランは虎の子の切札であるセイバーの両手の甲部に取り付けられたIフィールドを起動させた。ドラグーンから放たれたビームがIフィールドによって霧散させられる。しかし、膨大な量のエネルギーが消費し、セイバーのエネルギーは一気に底を尽きた。
『今度こそ、これで!』
Iフィールドは機能を停止し、VPS装甲もダウンして赤かった装甲が灰色へと変色する。当然、レイは先程と同じように止めを刺そうとする。そうして数基のドラグーンが今度こそと言わんばかりにセイバーに狙いを付けた。アスランも何とかしようと機体を操作するが反撃の手立てが殆どないこの状況下ではどうすることも出来ない。
そして、ドラグーンがアスランの乗っているセイバーのコックピットへと撃ち貫こうとしたその時――――
『レイ!アスラン!』
二対の回転する刃、デスティニーのビームブーメランがアスランを撃とうとしたドラグーンを切り裂いた。
「シン!?」
『お前まで裏切るというのか!シン!!』
現れたのは光の翼が大きく広がって粒子が舞い散る様子を見せるデスティニー。ビームブーメランは弧を描いてデスティニーの元に戻って来る。それを二つとも受け止め、そのままシンは片方のビームブーメランをサーベルとしてブレード部分をより長く展開する。
『レイは俺が抑えます。アスランは一旦ミネルバに戻ってください』
「だが……」
『言い訳なんていらないんですよ!――――今はアレを止めるのが先決だって、あんただってわかってるんだろ!』
途中でいつもの口調に戻るシン。アスランはシンが本気だという事を感じ取り、ミネルバに戻れという言葉に従う事にする。
「わかった――――レイの事は任せたぞ」
『そう簡単に逃がすとでも!』
ドラグーンは元々一対多向けの武装である以上、敵を逃がさないようにすることは他の機体と比べて格段に容易く行える。敵の首級の一機であるアスランを逃す気などレイには当然ありはしない。すぐさまドラグーンがセイバーに襲い掛かろうとする。だが――――
『させるかッ!』
『チッ、シン!お前も、議長の敵となるというのなら!』
収束ビーム砲から放たれたビームがドラグーンを捉える。ビームブーメランもサーベルとして使う事でレジェンドに向かって斬りかかる。
『何故裏切る!何故、人は、お前たちは平和を得るための道のりを否定する!人が生きていく上で、平和を成す為の唯一の策がデスティニープランだと何故理解できない!』
『レイ……』
それは癇癪をおこした子供のような言いぐさだった。レイは嘆くかのように叫び、己の選んだ道を盲目的に信じている。デスティニーの攻撃をビームシールドで防いで、そのま
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ