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第三十一話 白銀の魔女
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ことはないわね」
結局この場では結論を出せず、その後楯無は紫苑が立ち直るまで慰め続ける羽目になった。
(はぁ……僕としては自分はあんなに女顔じゃないと思ってたんだけどなぁ)
100人が聞いたら100人が反論するであろうことを考えながら紫苑は大浴場へと向かっていた。
二人目の男子生徒、ということでシャルルが転入したと同時に男子への大浴場の使用が許可された。それに伴い先の千冬の話にあったように、紫苑もその後の時間に使用を許可された。もちろん、極秘裏にではあるが。
いくら人がいないとはいっても多少は危険だと思っていたため避けていたのだが、ずっと噂の大浴場が気になっていたことと立て続けに起こった出来事に心労が溜まり我慢がならなくなっていた。
周囲に誰もいないことを確認した紫苑は立ち入り禁止の札を入り口に貼り、中へと入っていく。
(あ、リムーバー忘れた……。仕方ないから胸パッドは着けたままにしよう)
紫苑の使用している本物そっくりの胸パッドは特殊接着剤を使用しているため専用リムーバーを使わない限り簡単には外せない。
取りに戻るのも億劫だった紫苑は着けたまま身体を洗い、湯船へと踏み入った。
「あぁ……生き返るぅ」
そしていつ以来かわからない入浴に力が抜け、思わずその容姿に反したオッサンのような言葉を漏らす紫苑。彼のファンが聞いたらどういう反応を示すのだろうか。
だが、その安寧の時間もあっさりと打ち破られた。
何者かの扉を開く音によって……。
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