交差点の中心で理不尽を叫ぶ少女
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ウィリスに憧れてもいないし、なりたいとも思わない秋晴としては、危機一髪過ぎた状況に鳥肌と冷や汗が止まらない。
「ん〜んん〜!!」
「お?あ、ごめんごめん」
それにしても、あれだけの絶体絶命を切り抜けた俺すごくない?…などと内心だけで自画自賛で酔っていた秋晴を現実に戻したのは腕の中で身動ぎする感触と口をふさいでいる為にくぐもっている抗議の言葉だった。
問答無用で拉致って来たルイズの事を忘れていた秋晴があわてて彼女を開放する。
「あ、あんた誰よ!!わ、私はルイズ・フランソワー…って言うか言葉通じてる!?」
どうやら意志の疎通ができない事で相当に心細い思いをしていたようだ。
顔色を青くして問いかけてくるルイズを安心させる為に頷きつつ笑いかけた。
「俺の名前は秋晴」
「よ、よかった〜」
言葉が通じない事が相当なストレスだったのだろう。
ルイズは秋晴の目の前で、安堵のあまりへたり込んだ…まあ、そんな自分の姿に気づくと即座に立ち上がり、スカートとマントの埃を払った…あえて見なかったことにするのが紳士で大人の対応かと思う。
「そ、それでここは何処なの?トリスタニアなの?教えなさいよ!!」
上から目線なのは原作の彼女を知っているので気にしない。
彼女の年齢は確か一六歳…生い立ちや劣等感から少し人間不信気味な女子高生が、少しばかり鷹揚な態度をとった所で、目くじらを立てるほど大人気なくはないつもりだ。
さっきの照れ隠しが存分に混じっているのが丸分かりなのだが…本人はそれを隠せていると思っているのか…何気にそっちのほうが気になった。
「私は確か…春の使い魔召還の儀式で…使い魔を召喚して…」
徐々に、ルイズは自分がここに来る前の記憶が戻って来たらしい。
そう、彼女は“使い魔”を召喚し、“成功”した。
「でも現われたのは見た事もない服を着た平民で…思い出した!!何であいつ私が何かを言う前に使い魔になるのを断ったのよ!!そして何か光ったと思ったらあの場所に…一体全体何なのよ!!」
原作の通り相当に沸点が低い…自分と言葉をかわせる秋晴が現れた事で多少の余裕を取り戻せたためだろう…思い出し笑いならぬ思い出し怒りと言う奴だ。
「うん、それを含めて今から説明するけど…落ち着いて聞いてほしいんだ」
「な、何よ…」
「ここは君のいた世界じゃない」
「は?」
ルイズの目が点になった。
無理もないと思う…何故、ハルキゲニアのトリスティン魔法学校にいるはずのルイズが地球の東京にいるのか…秋晴が出張って来ている時点で100%オリ主のせいである。
今回のオリ主は、本来召喚されるはずだった平賀サイトの代わりに、ルイズの使い魔として召喚されたのだが…そのオリ主がいきなりやら
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