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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
引き篭もり
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宏助はそれを見て、静かにベットに腰を掛ける。

「・・・・!」

宏助が来たのを、ベットの軋む音で感じたが、まだ布団を明は被ったままだ。

宏助はそれを気にせず、腰掛けたまま話はじめる。

「やっぱり、少し悲しいですね。正直いうと」

「・・・・・」

帰ってくるのは、ただの沈黙。だけど聞いてることは分かってる。

「どんなことがあっても・・・、って覚悟してたけど、やっぱり悔しいし、悲しい。

許婚なんて聞きたくなかった。だから明さんは話さなくて正しかったかも知れない」

「・・・・」

「でも、別の悲しさもある。

明さんは、そんなことを言われただけで、俺が明さんを避けると思っていたんでしょう?

それもやっぱり悲しい。確かに、今まで通りとはいかないけれど。

それでも、そんなことは俺が明さんを避ける訳ない。

もう少し俺を信じて欲しかった」

「・・・・怖かった・・・」

「・・・・!」

やっと明さんから返事が返ってくる。勿論布団の中からだが。

「・・・怖かったんです。自分から言い出すのは。

だってそうでしょう?このことを言ったら何が起こるのか分からない。

宏助さんと自分のこの関係が永遠には続かない。

でも、その『終わり』が早まってしまう気がして。

だから・・・・言わなかった・・・」

「・・・・・」

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・ごめんなさい」

繰り返される謝罪の言葉。自戒の言葉。

それを聞いて宏助が思うのは。ただ一つ。

「くだらないですね」

「・・・!」

布団を被った体がビクンと震える。

宏助はそのまま、その布団を引き剥がした。

バッ!

「あっ・・・!」

布団を引き剥がしたときに一緒に布団にくっついてきた明はそのまま身体を起こした状態になる。

そして、宏助は、顔を濡らした明の肩を思い切り掴む。

「んんっ・・・・!」

明が驚いて、また身体全体を震わせるが、気にしない。

そして宏助は、

ギュッ!

「・・・・・・!」

思い切り明を抱き寄せた。

明は驚いて、呆然としている。

「信じてくださいよ、俺をッ!こんなことで謝られたって俺は悲しいだけですよ!

こんなことで俺が明さんを避ける訳ないでしょうがッ!

たとえ、明さんにもう相手がいても・・・・!俺の明さんに対する気持ちは変わらない!

俺は明さんをそれ位大事に思ってるんですよッ!」

「・・・・!」

明はそのままその宏助の唐突な告白にビックリする・・・

ギュッ

「・・・・!」

・・・・だけではなかった。

今度は宏助が驚く番だった。


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