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迷子の果てに何を見る
外伝その一
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消耗しているようには見えない。疑問に思ったのだが彼女から霊力のラインが繋がっている事に気付いた。そのラインは隣の部屋に続いている。そこで理解した。

「プレシア、お前が叶えたい願いは隣の部屋にいる娘の蘇生で良いのか」

「なぜ分かったの」

「お前の傍に娘の幽霊がいる。その幽霊があまり消耗していないという事は肉体が残っているからだ。言わばその娘は幽体離脱している状態だ。この状態なら蘇生させる事は可能だ」

「本当なの」

「ああ、だが良いんだな?ずっと傍に居たという事はフェイトをどういう風に扱っていたのかも知っているという事だ。つまり嫌われる可能性もある。それでも良いんだな」

「良いわ。嫌われようとも私の望みはあの娘にもう一度会う事なのだから。その為にフェイトを産み出した。けれどあの子はアリシアにはなれなかった」

「だから許せなかったんだろう。アリシアに似た別の誰かなのが。だが、これからは新しい娘としてみてやれ。それがアリシアを蘇らせる対価だ」





アリシアの症状はプレシアと似た様な症状だったが、アリシアの身体自体が魔力溜まりという状況だった。まあそれ以外は綺麗な状態だったので数日間かけて魔力を少しずつ分解していく。いきなり全てを分解するとどうなるか分からなかったので慎重に作業を進めた。その間にプレシアはオレとの約束を守り、フェイトに全て話した上で1人の娘として受け入れた。フェイトも最初は驚いていたがそれでも事実を受け止め今までの事を許した。アルフもさすがに空気を読んで暴れる様な事はしなかった。それから数日は実に穏やかだった。この数日の間にオレはこの世界の魔法についてプレシアに師事してもらい、この時の庭園に来る際に使われた次元転移魔法を改良する事での元の世界への帰還法を編み出す事にも成功した。代わりにオレの世界の魔法や理論を書き記した書物をコピーして渡した。後はフェイトに戦い方をいくらか示して鍛え方等も教えたりもした。
そして、とうとうアリシアの蘇生を行なう日がやってきた。

「さてこれから蘇生を行なう。心の準備は良いな」

「ええ」

「では始める」

魔力を純化させ、それをアリシアの霊体と肉体を繋ぐように纏わせ今度はそれを少しずつ凝縮するようにし霊体が肉体に入った所で凝縮を止める。そして言霊を紡ぐ。

「迷える魂に一縷の奇跡を」

オレが言霊を紡ぐとアリシアが息を吹き返した。しかしすぐには目を覚ます事は無い。事前に魂が馴染むまで時間が掛かる事を説明しているので戸惑ったりはしていない。それから数分後アリシアが目を覚まし感動の再会を見届けてから、オレはそっとその場を離れ庭に出た。
これ以上ここにいたら離れる時の悲しみが増すだけだ。キティをあまり待
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