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迷子の果てに何を見る
第三十二話
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幸せの為に


side アリス

はじめまして私の名前はアリス・スプリングフィールド、転生者です。外見はほとんどアリカ王女を子供にしただけの姿をしています。
私がネギまの世界に来て早くも10年近く経ちました。転生した当初はずっと泣いてばかりでした。だって普通に幸せな生活を送っていたら、いきなり暇つぶしの為に殺されて平凡に暮らせる世界に転生させて欲しいと言ったのにネギまの世界に転生させられて、しかもネギの双子の妹の上に高畑先生の様に呪文詠唱が出来ない身体で王家の魔力も殆どない。魔力はネギより多いみたいですけど詠唱できない以上宝の持ち腐れですし。
けど、疑問に思った事もあります。なぜかお父さんとお母さん、つまりナギとアリカの二人が居るんです。しかもナギの方は杖以外に剣も持っているんです。もしかしてこれは何とかなるのではと思っていた時期もありました。
3歳、つまり私が知る限り一番最初の死亡フラグが立ちそうな場所。悪魔襲撃事件です。まあ、ナギもアリカも居るんだからと対策も立てずに居たのですが、悪魔以外に居た魔法使いにリライトの様な魔法を使われ早々に退場してしまいました。そこからは原作通りに悪魔に蹂躙されましたが(魔法使いはすぐに帰りました)原作のラカンのように消えかけのナギが頑張って悪魔を殲滅しネギに杖を、私には剣と弾丸に『レイトに会え』という言葉を残して消えてしまいました。
そこからは世界の修正力というのかほぼ原作通りに進みましたが違う所も何点かあります。
まず、ネギの事ですが原作以上に“立派な魔法使い”になろうとしています。ナギとアリカにあれほど周りの評価を気にして生きるなと育てられたのに。攻撃魔法も原作より多いです。
次にアーニャさんとネギの関係ですが、かなり冷めてます。理由は簡単で、石化された人達を見ようともせず、私が虐めにあっている事も知っているはずなのに無視、これに怒ったアーニャさんがネギと凄まじいケンカを行ない、それ以降冷戦状態です。最もネギはそれを気にしていないようですが。
最後に村の人たちですが、噂に聞いた事ですが治せるかも知れない人がいるそうです。その人の名前はレイト・テンリュウ。通称『形なきもの』と呼ばれる賞金首でその額なんと3000万$、生け捕りの際には5000万$という世界最高賞金首です。アリアドネーでは『教授』と呼ばれ、実際に教授をしているそうです。そしてなぜかその傍らにエヴァンジェリン・A・K・マクダウェル、通称『闇の福音』が居る事も判明しました。賞金額も倍の1200万$で凍結もされていません。この二人なら石化を治す事も可能だと言われています。こんな事なら高畑先生が来た時に聞いておけば良かったと思います。現在は2人とも日本にいるそうです。出来れば麻帆良に居てくれれば良いのですが。
それは置いておいて、今
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