第四章
名前が気になった彼は眠気に身を任せ怒りを覚える。
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感想を述べ合うわよ」
そう言われた瞬間、張り詰めた緊張感が走る。……主に材木座から。
「材木座くん……落ち着け、正直でも悪いようにはしないから。多分コイツら君をナチュラルな体で叩きに来るから、俺は君をフォローしていく。至らない点も有るかもしれないがな」
俺はすでに感想(と言って良いのか疑問に思うほど薄っぺらいものだったが)を伝えているので、今回ばかりは徹底的にフォローしてやる。なにぶん彼女らはこう言った《ライトノベル》風の小説に免疫がないため、指摘にも少なからず誤りが生じると考えたためである。非常に面倒だが、これも大切なことだろう。
まず初めに感想を述べるのは由比ヶ浜だった。
しかし、窓辺に肘をつく俺の背後にいるであろう彼女は一向にしゃべろうとしない。振り返って見れば、何やら慌ただしく、「――カッ」と目を見開き、少々それを血走らせながら小説の束をばらりばらりと捲っていた。俺はため息を吐き、呆れ顔でこっちを見る比企谷に相槌を一つすると、声をかける。
「由比ヶ浜さん……読んだところまでで良いから、早くしてくれ……」
そもそも君の感想にはそれほど期待していなかった。
それより僕は彼女にひどい事を思ってしまったのだが、奉仕部の依頼に彼女って必要か?お手伝いさんみたいな感じで依頼人に粗茶を出す程度で良いんじゃないだろうか?
口には出さぬけれども!よく考えたら俺も奉仕部に必ずしも必要とは言い切れぬけれども!
つーか奉仕部自体が、必要かと問われれば「う〜ん」だけども!言っててすごく空しいけれども!?
「………」
しかしながら事実だった。
奉仕部は限りなく純粋に近く不必要だった。ってか今さらだった。ここは病棟でした。
それも精神病院だと思われる。どこぞのホラーゲームよろしく、うっかり人体実験が始まって俺がビデオカメラ片手に潜入することになるかも知れない。目をどんよりと腐らせたゾンビまがいの精神異常者なんて勝てる気がしないはおろか、触ったら一気にゲームオーバーまである。
なんて恐ろしい。
「……あ、そろそろ言っていい?」
「………」
「お、お〜い。桐山くん?」
「……え、あ。俺?もちろん良いよ?」
やっばい……!話聞いてなかった。
PCゲームの話はいったん置いて、と。
それよりギャルゲーの話しません?ギャルゲーの話!最近の私のヒットは「いますぐお兄ちゃんにお姉ちゃんって――「桐山くん?なにを急に振り向き直したの!?目をきりっとさせてちょっとキ……いや何でもないのっ!(;゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \」。
で、でた〜!急会話割り込み奴〜!俺が「いますぐお兄ちゃんにお姉ちゃんって言わなければならなくなったこの崩壊した家庭を駆逐
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