暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第四章
名前が気になった彼は眠気に身を任せ怒りを覚える。
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ぐちゃな冷奴、醤油かけてもまずそう。
ちなみに豆腐って字は腐るって漢字を使うのが印象を悪くするという考えがあるらしくて、飲食店では豆富と表記してあるって知ってた?俺はあまり飯屋に行かないから知らなかった。
話がそれてしまったが、簡潔に今の状態を考えてみるともうあとがないことが見え見えである。
フォローの余地がない。ツイッターだったらブロックするレベル。
まあ、すでに現実からミュートされてるけどな……。

「お前らさ、もうちょっといいところ探す努力しない?」
「愚問だぞ、桐山。それはいいところがある見込みがないと使えない」
「さらっと結論言うなよ。帰るぞ」
言うと俺はキッと比企谷を睨みつける。
「いやその脅し文句はおかしい」
「帰って欲しくなければ金を払え」
「おかしさ増したぞ!」
比企谷が嫌そうな顔でツッコミをいれると間髪入れずに雪ノ下が鬱陶しいといった様子で呆れ半分諦め半分でため息を吐いた。彼女は前髪から覗くその小さなおでこに手のひらを当て首を振ると、こっちを見る。

「話が飛びすぎよ。そんなに集中が続かないなら今日の活動はあなた達の最期よ」
ええ……殺されてしまうのですか?
どうかやめろください。お願いします何でもしますからァ!

「ん?今何でもするって……」
だから比企谷、お前はエスパーなのかよって……。

「まあ、とにかく最後に比企谷が締めてくれよ」
もうフォローする気起きないから勝手にして?
一体何を言うのかはわからないけど、きっと……。

「材木座」
「ヌッ?」

きっと、慈悲はない……。

「で、あれってなんのパクリ?」
材木座は音もなく倒れた。痙攣している。
今にも失禁しかねない勢い。やめろ。

俺達は帰りの支度を始めた。
材木座は依然として肩を落とし、夕陽の中をとぼとぼと歩いている。
感想を述べた所で、依頼は解決された。
問題を解いても、点数は増えない。
時間が進んでいくのみだった。

「で、材木座くん。これからどうするの?」
そう言いかけているのに、あとの一言がこもって出てこない、

材木座には小説家になる才能などおそらくない。
諦めるなら、早い方がいい。だが、彼は違った。

「また、読んでくれるか?」
「え……?」
何を言っているんだろうと思った。
聞き違いだと思いたかった。
けれど、彼は、彼の言葉は僕の忘れ物によく似ていた。

「ボロクソ言われたのは、確かに辛いし、もう消えてしまおうかとも思った。けど」

僕はなんだか情けなさすら感じてしまうのだった。
どうだろうか。僕は、彼のように、

「けど、読んでもら
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