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やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第四章
名前が気になった彼は眠気に身を任せ怒りを覚える。
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た感想を期待してはいなかったけれど、彼女が口にしたのは、それはなかなかのものだった。

「難しい漢字たくさん知ってるね!」
「はぶばっ!」――バタン。びくんびくん……。
 うわあ……エグい動きするなぁ。キモッ……。さすが高2にもなって中二病を引きずっているぼっちだけある。それにしてもこの学校エリートぼっちが二人もいるってすごいな。一瞬吐き溜めなのかと思ってしまった。
 ってか事実吐き溜めだった。主に八幡のスペック的に考えて。こいつマジスペッククラッシャー。フラグクラッシャーばりに質が悪いだろ。しかもそのせいでフラグまで順調に破壊してるし。フラグ、所謂ラブコメ要素など彼の前では塵に等しい。ってか比企谷自身がすでに塵。……主に社会的に考えて。
 それとスペッククラッシャーの行きつく先は十中八九十くらい惨めなので、フラグが折られた後はプライドめった切りである。
 言いたくはないが、今の材木座的に考えて。いや、考えなくても惨めに思うけど……。?―さあ、材木座のココロを柔く傷つけたところで、そろそろ俺は疲労しつつも材木座を気遣う。
「まあ、難しい漢字を知っていて損はない。それに難しい漢字を知らなそうな由比ヶ浜さんの口から出た言葉だ。自分のすべての評価だと思わなくてもいいだろ」
 俺がそう材木座に告げると、材木座はすがるような目でこちらにスイスイと寄ってきて、俺の手をひし、と握った。すごい汗かいてて超べたべたしてる。お前ファ〇マのフライドチキンか何かなの?
「き、桐山殿!桐山殿!なんとありがたいお言葉ァ!……この旅路、我と共に歩まぬ気はないか?」
「過剰になつくな!」
 そして歩まんわ!
 面倒な奴だよ……まったくさあ!
 けど、まあ……持ち直したってのは、良いことだ。無意味にあきらめる必要性はない。
 少しだけ気分が良くなっているのを、自分でも感じた。
 ――そう、ここまでは順調だった……。

「けれどいくら漢字を知っていたって、その使い方が正しくなければ意味がないわ……!まず文法よ。あなた、『てにをは』って知ってる?」
「はぶらっちゃあ!」――バタン。ビクンビクン。ゴロゴロゴロ。
「なんて事してくれたんだぁ!」
 もうやだこの子!俺の努力が水の泡だ!……鬼!悪魔!雪ノ下!……あ、これ本名だった。てへっ☆
 さっきから大人しくなってたのは一言で全部ぶち壊す機会でも窺っていたのか……。
「大事なのは文章力じゃない……。物語の構成力だ!」
「その構成力はどうなんだよ……」
「比企谷ァ……!てめぇ」
 面倒が増えたぞ。それ、ちょっとフォローし切れないところあるんだよ……。
 ……クソッ!もうこの役やめたい。
 材木座はメンタルが豆腐だし、まわりはその豆腐をがつがつ崩しに行ってるこの状況。いじめなのかよ……。そんなぐちゃ
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