形を変える世界-1-
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んこ☆」しか有り得ないだろう。俺も思ってた。そう、この瞬間。この曲がり角を曲がる瞬間までは。
「さぁて、ここさえ曲がれば━━━・・・・・・ぁ?」
その時見た光景を、俺は生涯忘れる事はないだろう。それ程に目の前で繰る広げられている光景があまりにも・・・・・・常軌を逸していたのだから。そこには
『グルァァァァァ!!!・・・・・・ッガッッッ!!?』
『ヴォォォォォアアアアアアアアア!!!』ゴキン!ベキン!『ァゥ・・・・・・ハァァァァァ・・・・・・!!』
「まだ来るの?これ以上やっても・・・・・・無駄」
・・・・・・そこには、「人間の頭」を両手にぶらさげた人間が居て、その周りには頭をもぎり取られた「何か」が血を撒き散らし散乱する光景が広がっていた。周りの塀が血飛沫でドス黒く染まり、「何か」は羽をもがれた昆虫の様に手足をピクピクと動かしている。
「ぁ・・・・・・あ・・・・・・?」
息が、もしかしたら心臓が一瞬でも止まったかもしれない。声が出ない。何なんだ?何なんだこれ?ヤバイ、逃げよう、逃げなきゃ、ここに居たら、もしかしたら、俺も━━━。混乱に襲われ思考が定まらない。心の中で必死に逃げろと叫ぶ。しかし足が動かない。
「動け・・・・・・走れよ・・・・・・くそっ・・・・・・!!」
まるで杭に打ち付けられた様だ。口を食いしばりながら、その場から動かない足を見下ろす。すると、周りの「何か」から流れてきた血液がつま先を濡らしていた。
「う・・・・・・うあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
絶叫してしまった。さすがに俺の声が聞こえてしまったのだろう、その場で二人分の人間の頭部を持った人影がこちらを向く気配を感じた。そして
「誰っ!!?」
「・・・・・・!!」
こっちに来る!?足は・・・・・・動く!間近に見た血液の所為で一時的なショックから抜け出せた様だ。気を引き締めるかの様に鞄を肩にかけ直す。学校へは行けない、行く為にはあの惨劇が起きている場所を越えるしか無いからだ。ここから逃げて、一旦交番に駆け込もう!
俺は謎の人影から背を向け、走り出そうとした。しかし
ゴォン!!!
瞬間、何かが俺の頭とぶつかった。いや正確には俺の後頭部、つまり後ろから「何か」がぶつかってきて俺は、膝を付き、地面にうつ伏せに倒れてしまった。
「な・・・・・・に、が・・・・・・」
目の前がぼやけて行く。霞む視線の先、何かが音を立てて転がっていく。あれはもしかして・・・・・・
「・・・・・・あ」
その時、女の声が聞こえた。どうやら俺に追いついて、両膝を地面に付き俺の顔を覗き込む様に見ている様だ。しかし視界がぼやけて、顔の判別は付かない。唯一、分かったのはその女は全身黒ずくめの格好としている言う事
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