ルリム・シャイコースとの戦い W
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た。」
渋々祐里が頷いたのを見て安堵する護堂。彼も内心では相当焦っていたのだ。
神殺しとなって、鈴蘭の船で散々美女・美少女を見てきたとはいえ(【伊織魔殺商会】のメイドたちは、何故かほぼ全員が一流モデル並みの美女ばかり)、祐里はその中でも最上級の容姿である。そんな彼女から感じられたのは、『感謝』の他には『疑念』や『畏怖』といったマイナスな感情。ここ数日で、自分たち神殺しやまつろわぬ神がどれだけ規格外な力を有しているかは理解したし、アリスに歴代の神殺しの悪の所業を教えられているので、怯えられるのは仕方ないと言えるだろうが・・・
「俺は、先輩たちみたいに迷惑な存在じゃないぞ。無礼な態度を取ったーとか言って暴れるようなことはしないから、普通に話してくれ。」
(俺は、平和主義者だし。ここまで怯えられると落ち込むぞ流石に)
平和主義者・・・と言ってもいいのだろうか?まぁ、いいのだろう。話が通じる相手には、話し合いで解決しようとする気持ちを持ってはいるし。・・・一応は。
話が通じない相手や、コチラの要求を飲まない相手には、やはり力づくで飲ませるだろうが。
「俺は草薙護堂っていうんだ。・・・名前は?」
「祐里。・・・万里谷祐理ござ・・・です。草薙王。」
「護堂。護堂でいいよ。俺も祐里って呼ぶから。」
「は・・・はい。それでは・・・草薙さん、と。」
半ば護堂に強引に押し切られ、祐里は彼のことを護堂さん、と呼ぶことになった。
それから、護堂と祐里は少しのあいだ話し合った。具体的には、この数日で護堂が何をしてきたか。何故、鈴蘭たちが戦わず、新人の護堂が戦っているのか。それらの理由をだ。
話終わった後の祐里は、驚きの連続で感情が追いついていない様子である。
「・・・では、人に狂気をもたらす権能があるために、護堂さんが戦っている、と・・・!?」
「そうだな。あの人たちだって、本当なら新人になんか戦わせたくないだろうさ。・・・・・・若干一名は、ベッドの上で縛り付けられながら、俺のことを凄く羨ましそうに見ていたし・・・。」
沙穂のことである。
それはともかく、祐里は今の話を聞いて、奇跡とも呼べる内容の連続に頭が痛くなった。
「・・・つまり、護堂さんがいなければ・・・最悪の場合、狂気に犯されて暴れまわるカンピオーネが四人も生まれていたということに・・・。」
いや、既に【剣の王】サルバトーレ・ドニがこの権能の犠牲になったし、長引けば最古参の神殺しサーシャ・デヤンスタール・ヴォバンもやってくるだろう。犠牲者は増える可能性がある。
もしも、祖父の知り合いに返す為に”神堕としの魔道書”などという、最上級神器を持つ護堂が日本から来てい
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