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THE HOBI〜第一章 選ばれし者たちと祈りの力〜
第一話 『all』
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は目を細めまた優しく微笑んだ。


マナサ 「母さんはこんな体だし、ご飯もたまにしか作ってあげられない。あなたが元気な事が母さんの幸せなの。」

メシア 「そんなこと気にしないでよ、僕も母さんが居れば幸せだよ!」

マナサ 「あら、まぁ、優しい子ね。さぁ、父さんを呼んでご飯にしましょう。」


メシアの母は体が弱くいつもベッドの上で顔色を悪くしていたが
三人はそれでも笑顔で、笑いは絶えなかった。
そして今日も日が沈み小さな家に明かりが灯った。





【この世は優しさ、怒り、憎しみ、喜び、悲しみ、様々なもので満ち溢れている。人がデオに祈りを捧げれば人は超人と化す。足で木を薙ぎ倒し、拳で山を割り、人を殺す。しかし…この世でデオを見たものなど存在しない…。   伝道師 マタイ】








メシア「父さん!!父さん!!」

アサ 「メシア…。待ってろと言ったはずだぞ。」

村の中心地に出掛けたアサを追ってメシアは来た。

メシア「この人…どうしたの…!?」

アサ 「病気だ。メシア、帰るんだ」

メシア 「でも…」

アサ 「早く行け!!」

メシアは下を向きゆっくり家の方へと歩きだした。


アサ 「村長、これで三人目です」

村長 「わかっとる。だが…どうも出来ん…皆でデオ様に祈りを捧げよう」

アサ「しかし、動物や貴重な作物を捧げても、三人目の犠牲者が…悪行でしょうか?」


村長 「悪魔が寄ってくる、口にするでないアサよ。皆、家へ戻るのじゃ!!」

村民は心配そうな顔をしながら持ち場へと帰って行った。

アサ 「このままでは、この村は恐怖に包まれてしまう。何とかしなければ…」




―翌朝―



村民が再び村の中心地に集まりだした。

アサ  「…」

メシア 「と、父さん…?」


アサはメシアに帰れとは言わず呆然と立ち尽くす。 目線の先にはアザが全身に浮き出て死んだ村民が三人横たわっている。

村民1 「もう、ダメだ。デオ様の怒りをかったんだ」

村民2  「悪魔だ…悪魔だ…助けて、誰か…」

アサ  「黙れ!!違う!!これはただの病だ!!」


村長 「皆聞け!この村を去るぞ。準備をするのだ」


村民 「そ、そんな。この村は川もあり花も咲き動物も居る!!去るなんて死ぬも同然だ!!」

村民 「そうだ!「死の森」か「終わり無き峠」を歩くなんて無理だ!!」

村長 「そんなこと分かっておる!!残りたいものは残れ、ワシはここへ残りこの地を見届けよう」



するとある村民の一人が小さな声で何かブツブツと囁いている。



村民のモロク  「や、やだ。
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