金字塔のデストロイヤー
閑話1
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の紙切れにだ。彼はその後、完全な写本を何処からか見つけて来て研究もしている。研究用にと一冊贈られたよ」
『おいおい、なんの冗談だ?そんな物聞いた事も無いぞ』
『そうですね。にわかには信じがたいですね』
「だが事実だ。私も調べてみたのだが、オリジナルはともかく幾らかの写本を手にしている。『セラエノ断章』『エイボンの書』『水神クタアト』どれも写本の一部の上に適当な材料で作られていた為に写本自体に力は持っていなかったが、中身を全て閲覧するのはアジュカですら不可能だった」
『どういうことだ?』
「文字通り精神を喰らいにくるそうだ。まともな精神では触れる事すら止めた方が良いともね。天使が触れれば堕天してもおかしくないと」
『それを平気とは言わなくとも全て閲覧した上で写本を書いて研究してるとか異常を通り越しているな。他にそいつのヤバそうな情報は?』
「とりあえず確定情報として一つ、危険が懸念される情報が一つ、そして今回の事件で確認された禁手化。確定情報から行こう。力ある魔導書は莫大な力と時間によって精霊へと昇華する。彼の書いた写本の一部がイレギュラーによって既に精霊へと昇華している。見た目は普通の少女の様だが、最初の頃は24時間常に監視する位に危険な存在だと判断している。それでも最近は普通の親の様に接している所を見ると、力が暴発する様な事も無いのだろう」
『それで危険が懸念される情報は?』
「何か巨大な物を所有しているみたいだ。それも50mはある様な物をだ」
『それがどうしたんだ?確かに50mはデカイと思うが、それだけだろう?』
「確かにそれだけなら気にしないのだが、かなりの量のヒヒイロカネや水銀なんかの魔法金属を大量に集めたりしていた事もあったんだ。量的に言えば50mクラスのゴーレムとかが作れる位。それに一度冥界にある彼の屋敷が半壊してね。目撃情報から纏めると血の様に赤い巨人が屋敷を壊し、大量の紙の様な物の集まりから赤い少女が現れて屋敷の地下から何かを持ち出して逃げたらしくてね。彼、同居人に屋敷の修理を依頼する様に頼んで追いかけていったらしい」
『……その赤い少女はさっきの魔導書の精霊か?』
「同一人物では無いだろうけど、魔導書の精霊だろうね。それから半年程の間、彼は行方知れずだ。帰って来た時にはルゥちゃん、魔導書の精霊と一緒に帰って来たのはよく覚えているよ。さて、ここで問題なのだが、その巨人、力ある魔導書から召還されたのか、それとも魔導書の力を引き出すのに必要な物なのか、それとも別の物なのか」
『一番最初のは最悪かもしれないが最悪じゃないかもしれねえ』
『二番目なら最高とは言いませんが最高に近いでしょう』
「そして最後の場合も最悪かもしれないが最悪じゃないかもしれない。ア
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