第二十六話
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ナイフで殺せばその重みを一生背負わなければならないのだからな」
「そんなことはない」
近衛門は怒っているが僅かに焦りを見せた。図星かよ。
「まあいい、お前は平和の為に魔法先生達を殺した。英雄だな。ほら拍手」
「そんなものはせんで良い」
「ちなみにタカミチ、お前ならどうした」
「............ナイフで刺しました」
「なぜ」
「貴方はいつも挽回のチャンスは与えてくれたからです。今回もあのナイフには概念武装が施されていました。内容自体は分かりませんが」
「正解。ちなみにあのナイフの概念武装は『仮死』あのナイフでは何者も殺す事は出来ず仮死状態にまでしか持ち込めない。ただし更に特殊な概念武装でしか蘇生できないから第2種封印級のアーティファクトだ」
その言葉にタカミチ以外の魔法先生達の顔色が変わる。
「オレが悪い?違うな、オレの扱いきれると勘違いした近衛門が悪い。オレの情報が全く手に入らないやつにならある程度恩情もやるがタカミチというオレの生徒がいたにもかかわらず情報収集を怠ったのが悪い。オレは昔からこういう風に生きているから今更生き方を変えるつもりは無いし、恨みたいなら恨めば良い。己の立場をわきまえた上でな。さて、この話はこれで終わりだ」
オレはナイフを影にしまう。
「で、オレたちをここに何の用で呼び出した。とっくに子供達の寝る時間は過ぎてるんだぞ」
「......麻帆良学園女子中等部に教師として赴任する事になった天流零斗殿とそのご家族じゃ。奥方であるエヴァンジェリン殿は表側の雑貨屋と裏側の色々なものを取り揃える店を出す事になっておる。顔を出して損をする事は無いじゃろう。それから天流殿には悪いのだが週に3〜4日程学園の警備のシフトに「断る」......なぜじゃ」
「オレは教師として呼ばれたのであって魔法先生をやりにきたのではない。娘達も魔法生徒ではなく一般生徒で登録しているので警備のシフトに加わる必要は一切無い。エヴァもそうだ。ただの商売人なんだからな」
「なら傭兵として」
「なら学園結界の強化をしろ」
簡単な事だ。これだけの霊地なのだから強固な結界を簡単に張る事が出来る。にもかかわらず麻帆良学園に張られている結界は侵入者を感知する結界、普通じゃない事を普通の事と誤認させる結界と高位の悪魔や魔物を弱体化させる結界の3種類のみ。つまり侵入を阻む結界は張られておらず侵入し放題なのである。しかも後者の結界は魔力ではなく電気で動いている。しかも結界の構造は昔のナギよりもスカスカで魔力任せで結界を張っているだけの状況だ。しかも魔力が枯渇して不毛になりかけの土地すらも存在していた。
「オレは傭兵として既に西の長、近衛詠春に娘で
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