暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
傲慢の先にあったモノ 〜Lucifer〜
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「こちらとしても早々に終わらせて帰りたいからな。ヴィヴィオ、もう少しで帰れるから、もうひと頑張りだ」
ベルゼブブはシャルに任せておけば問題だろう。なら私はヴィヴィオからバエルを引き摺り出し、それはもう散々苦しませてから消す。
『うん・・・!』
偉いぞ、ヴィヴィオ。意識はしっかりしているようだ。それにしても驚きだ。人間であるヴィヴィオの意識がここまで保つとは。こういうのを嬉しい誤算と言うのだろう。
「なのはも。もう少しだけ付き合ってくれ」
「大丈夫だよ、ルシル君。ヴィヴィオを助けるまでは落ちないよ」
私は無手で構え、なのはは“レイジングハート”を構える。対するバエルは構えようとせず、ただ不動だ。しかも何やら表情が硬い。
「・・・っ、おおおおおお!」
突然の咆哮。なんだ、今のバエルの様子がおかしい。が、そのまま私たちへと突撃してくるバエルを迎撃するために動く。
「いくよ、ルシル君!」
「ああ!」
≪Blaster 2nd≫
なのはの魔力が跳ね上がる。ブラスターモードは自己ブーストの一種とのこと。ここに来るまでに聞いていたが、実際に目にすると随分無茶をしている方法だ。これはシャルとフェイトに怒られるだろうか? なのはを無茶させないと約束していてこれでは・・・・。
「ブラスタービット!」
“レイジングハート”のヘッド部分みたいな遠隔操作機が2基。それがバエルに向けて飛んでいく。
「なのは。頼むからこれ以上の無茶はしないこと・・・!」
「私は大丈夫・・・!」
そう告げてバエルを迎え撃つ。が、なのはの“大丈夫”は信じられないんだよな、悪いが。そんなことを考えているうちに、バエルが目前という距離となる。
「これ以上私の邪魔をするなら・・・!」
ん? どこを見て言っているんだ? 確かに視線は私に向けられているが、話している相手はおそらく私じゃない。
「我が手に携えしは確かなる幻想!」
ともかく、まずはバエルの動きを封じることを優先だな。私とバエルの高機動戦になのはがついて来られない。
――
天の鎖
(
エルキドゥ
)
――
――レストリクトロック――
ぎこちない動きで拳打を打ってきたバエルの右腕を弾き、ゼロ距離で神性あるものに効果を発揮する天の鎖を発動させる。そしてブラスタービット2基からもバインドが掛けられる。合計32重の捕縛結界。捕えた。完璧に極まった。が、「・・・フッ」笑みを浮かべるバエル。
『ルシルパパ! なのはママが・・・!』
ヴィヴィオの念話でようやく気付いた。バエルの笑みの正体を。今まで私しか狙っていなかったから油断した。
「くそっ!」
すぐさま後ろに居るなのはへと向かう。視界に入るのは、なのはの頭上に
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