暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
誰がために君は・・・ 〜Leviathan〜
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けました」

「なっ・・・!?」

いつの間に。違う、そんなことを考える暇があるなら回避をしないと。迫るベルゼブブの左手を側転で避けて、「いけ・・・!」溜め無しの砲撃で迎撃する。たぶんダメージを与えられないと思うけど、目くらましくらいにはなる・・・はず。わたしとベルゼブブの間に閃光が爆ぜる。今すぐにここを離れないと・・・。

「あぁ、逃がしませんよ?」

ベルゼブブの声がハッキリと聞こえた。

「・・・え・・・?」

視界が白に染まる。判るのは、静かだけど荒々しいっていう矛盾の暴風が吹いたこと。今のわたしは足が地面に着いていない。浮いている? 攻撃を受けた? 判らない。

「あぐっ・・・げほっ、えほっ・・・」

背中に衝撃が来た。攻撃じゃない。背中から地面に落ちたんだ。受け身も何もないから咽た。両手両足の感覚はある。どこも失ってない。

「・・・一体・・・何が・・・う、そ・・・!」

視力が戻って、最初に見えたのは地面。そして見回して判った。廃墟がなにもない更地に変わり果ててしまっていた。

「そんな・・・さっきまで・・・建物がたくさん・・・あったのに・・・」

でも半径1kmほどの空間には何も残っていなかった。今のがベルゼブルの攻撃・・・?

「本当ならもっとイケますよ? ですが単なる建造物を食べても意味ないですから」

「っ!!」

真後ろにベルゼブブが立っていた。

「あぁ、驚いてくれて嬉しいですよ」

食べた。それが暴食のベルゼブブの持つ・・・力。もし、この攻撃を初めから使われていたら、わたしはその時に負けて、た・・・。

「あぁ、お気付きでしょうか? 僕がこれまでは少しだけ手を抜いていたことに。さて。君の、僕に勝てる、最弱を甘く見るな、という自信は、この実力差を垣間見て、今はどうなっているのか教えてください」

「っ・・・わたしは・・・約束・・・したんだ・・・!」

位相転移でベルゼブブの頭上10m付近に移動する。残りあと1回だけど、これで決めればそれでいいだけ。

――Deus Caedere/神殺し――

ぬいぐるみを頭上に掲げて、圧縮した神秘の塊を生み出す。わたしの持つ最高の一撃。威力は申し分ない。直撃させれば絶対に・・・勝てる。

「・・・消えろぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」

ぬいぐるみを振り下ろすと同時に、神秘の塊もベルゼブブに向けて落ちる。ベルゼブブは動かない。真っ向から迎撃するつもりだ。上等だよ。その余裕、砕いてあげるんだから。

「ああああああっ!!」

「おおおおおおっ!!」

わたしとベルゼブブの咆哮。そして圧倒的なすみれ色の閃光が爆ぜた。視界がまた光によって妨げられる。音も聞こえない。

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ・・・
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