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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
聖地より蘇る翼
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よ、“界律”。守護神の力があれば、本来の魔術師としての力が出せれば、今すぐにでもヴィヴィオを助け出せるのに。
『さぁ、いらっしゃい。欠陥品』
白髪の女が、見えていないはずのルシルへと確かに視線を向けて、挑戦状を叩き付けてきた。それに気付いたフェイト達がルシルを見る。欠陥品ってなに?って込められた視線で。
『さあ! 我々が思い描いた夢の始まりだ!! 諸君、楽しんでくれたまえっ!』
「夢? そんなもの・・・粉々に砕いてやるよ。ジェイル・・・スカリエッティ・・・!」
ルシルが壁を殴って陥没させ、モニターに映る高笑いしてるスカリエッティを、殺意を漲らせた目で睨みつけた。
・―・―・―・―・
「世界全てが遊び場、ね」
地上本部へ向けて移動しているナンバーズとの通信を終えたスカリエッティの背後、許されざる色欲たるアスモデウスが笑みを浮かべる。その呟きを耳にしたスカリエッティは振り向き、彼もまた笑みを浮かべた。
「そうだとも。我らの夢を叶え、素晴らしい世界となれば全てが大切な
実験
(
あそび
)
場だ」
スカリエッティはアスモデウスから前面に展開されているモニターへと視線を戻す。映し出されているのはゆりかごとナンバーズの面々。スカリエッティはこれから起こる楽しい時間に思いを馳せていた。しかし彼は気付かない。今、背後で凶悪な笑みを浮かべているアスモデウスに。
「――ん?」
黄色い明かりしかないこの空間に、赤い明かりが入り込む。スカリエッティはそれを疑問に思い、周囲――そして背後へと視線を移した。
「っ! どうしてソレを君が持っているのだね・・・?」
「これ? これは
大罪
(
わたしたち
)
が独自で探し当てたレリックよ」
スカリエッティの視線の先、“レリック”を手にしたアスモデウスが居る。アスモデウスはニヤリと笑ってそう答え、“レリック”を両手で覆うように胸に抱えた。一瞬の閃光。アスモデウスの手にしていたレリックが、まるでオニキスのように漆黒の輝きを放つものとなっていた。その変わり果てた“レリック”を見たスカリエッティは呆然、そして笑みへと変わっていく。
「それはなんだい? レリックとはもう違うモノなのかな?」
スカリエッティの内にあるのは興味と探求心。“レリック”の輝きが漆黒に染まったことが、彼の探求心に火をつけた。
「フフ、コレは・・・こういう使い方をするのよ。・・・無限の欲望ジェイル・スカリエッティ・・・!」
「っ!?」
アスモデウス姿が掻き消え、スカリエッティは一歩引き周囲を見渡す。その次の瞬間、スカリエッティの表情が凍る。漆黒のレリックを無理やり自分の体に埋め込まれていくことで、だ。
「あ・・・がぁはっ・・・!?」
強烈な痛みがスカリエッティの
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