暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
聖地より蘇る翼
[8/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
よ、“界律”。守護神の力があれば、本来の魔術師としての力が出せれば、今すぐにでもヴィヴィオを助け出せるのに。

『さぁ、いらっしゃい。欠陥品』

白髪の女が、見えていないはずのルシルへと確かに視線を向けて、挑戦状を叩き付けてきた。それに気付いたフェイト達がルシルを見る。欠陥品ってなに?って込められた視線で。

『さあ! 我々が思い描いた夢の始まりだ!! 諸君、楽しんでくれたまえっ!』

「夢? そんなもの・・・粉々に砕いてやるよ。ジェイル・・・スカリエッティ・・・!」

ルシルが壁を殴って陥没させ、モニターに映る高笑いしてるスカリエッティを、殺意を漲らせた目で睨みつけた。

・―・―・―・―・

「世界全てが遊び場、ね」

地上本部へ向けて移動しているナンバーズとの通信を終えたスカリエッティの背後、許されざる色欲たるアスモデウスが笑みを浮かべる。その呟きを耳にしたスカリエッティは振り向き、彼もまた笑みを浮かべた。

「そうだとも。我らの夢を叶え、素晴らしい世界となれば全てが大切な実験(あそび)場だ」

スカリエッティはアスモデウスから前面に展開されているモニターへと視線を戻す。映し出されているのはゆりかごとナンバーズの面々。スカリエッティはこれから起こる楽しい時間に思いを馳せていた。しかし彼は気付かない。今、背後で凶悪な笑みを浮かべているアスモデウスに。

「――ん?」

黄色い明かりしかないこの空間に、赤い明かりが入り込む。スカリエッティはそれを疑問に思い、周囲――そして背後へと視線を移した。

「っ! どうしてソレを君が持っているのだね・・・?」

「これ? これは大罪(わたしたち)が独自で探し当てたレリックよ」
 
スカリエッティの視線の先、“レリック”を手にしたアスモデウスが居る。アスモデウスはニヤリと笑ってそう答え、“レリック”を両手で覆うように胸に抱えた。一瞬の閃光。アスモデウスの手にしていたレリックが、まるでオニキスのように漆黒の輝きを放つものとなっていた。その変わり果てた“レリック”を見たスカリエッティは呆然、そして笑みへと変わっていく。

「それはなんだい? レリックとはもう違うモノなのかな?」

スカリエッティの内にあるのは興味と探求心。“レリック”の輝きが漆黒に染まったことが、彼の探求心に火をつけた。

「フフ、コレは・・・こういう使い方をするのよ。・・・無限の欲望ジェイル・スカリエッティ・・・!」

「っ!?」

アスモデウス姿が掻き消え、スカリエッティは一歩引き周囲を見渡す。その次の瞬間、スカリエッティの表情が凍る。漆黒のレリックを無理やり自分の体に埋め込まれていくことで、だ。

「あ・・・がぁはっ・・・!?」

強烈な痛みがスカリエッティの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ