月光校庭のエクスカリバー
第40話
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つは決めたら止まらないのは知ってるだろ?それにもう巻き込まれてるんだ。なら思いっきり首を突っ込む」
ここまでやっておいて引き下がるなんて真似はしたくない。
それでも納得していない祐斗だが、止めが来た。
「・・・祐斗先輩。私は先輩が居なくなるのは・・・寂しいです」
普段見せない寂しそうな表情。その表情を見てイッセーと匙は狼狽え、向けられている祐斗も反応に困っている。
「・・・お手伝いします。・・・ですからいなくならないでください」
これは断れないな。
祐斗も困惑しながら折れたようだ。
「まいったね。そんな目をされると断れない。わかったよ。今回はみんなの好意に甘えさせてもらおうかな。それに真の敵もわかったしね。でもやるからにはエクスカリバーを倒す」
「おう!それじゃエクスカリバー破壊団の結成だ!」
オカルト研究部のメンバーがやる気を出す中、一人だけ状況についていけてないのが居た。
「俺だけ蚊帳の外なんだが・・・。木場とエクスカリバーにどう関係があるんだ?」
「イッセー。全く説明してなかったのか?」
「勝手に人様の事情を話すのはどうかなーっと」
最低限の説明もなしに引っ張ってきていたのか。少し悪いことをしたな。
「・・・少し話そうか」
そういって祐斗は自分の過去を話し始めた。
カトリック教会が秘密裏に始めた『聖剣計画』。
集められたのは剣に関する才能や神器を持つ少年少女だった。
彼らに自由はなく、毎日非人道な実験を繰り返し受け、人としても扱われず、それでもいつか特別な存在になれると信じ聖歌を歌いながら耐え忍んでいた。
だが、誰一人聖剣に適応できず、計画は失敗した。
そして被験者である彼らは『処分』されることになった。
「計画の関係者は僕たちに毒ガスを巻いたんだ。そしてそれに耐えきれなくなり同士たちは一人ずつ死んでいった。だけど、僕は同士たちに助けもあって施設から逃げ出した」
そして追っ手を何とか振り切ったところで限界が来て、倒れていたところを部長に助けてもらった。
「あの施設から唯一逃げ出せた僕は、同志たちの想いをこめてエクスカリバーを破壊しないといけない。それが僕の義務なんだ」
おもい話だ。
二年になるまで特殊な属性を除けば普通の人間だった俺からすれば小説のような話。
俺もイッセーも感傷にふけていた。
だが俺たち以上に暴走しているのがいる。
「うぉぉぉぉお!木場ぁ。お前にそんな過去があったなんて!」
号泣している匙。
「そういう事なら俺も協力するぞ兵藤!会長の扱きだろうと受けてやる!絶対にエクスカリバーを破壊するぞ!」
匙もやる気になってくれたようだ。
「よっし。いい機会だ!共同戦線を張るんだし俺の事も知ってくれ!」
そう切り出し、匙は少し恥ずかしそうに
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